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本場トルコでシーシャを吸った話

イスタンブールで水タバコことシーシャを吸ってきた。
現地ではナルギレ(nargile?)と呼ぶらしい。
観光エリアには大量のシーシャカフェがあり、見た感じ店は2種類に分かれるようだった。
観光客向けの洒落たやつと地元民向けの昔ながらのやつ。
今回訪れたのは、地元民向けの方。もちろん英語はあまり通じない。
モスクの横道を入って行くと、入口脇では大量の炭が焚かれている。

大量に焚かれ続ける炭

現地住民が教えてくれたが、この店は元々学校だった建物をカフェとして使っているらしい。円形の広場をイスラミックな石柱が囲んでおり、絶妙にトルコを感じる。
案内されて店に入ると周りにはまあおじさん、おじさん、おじさん。あと一組だけ観光客っぽいヨーロッパ人たち。こういったシーシャ屋はカフェという扱いらしく、コーヒーやチャイだけ飲みに来ている人も割といる。席に座る間もなく店員に「シーシャ?」と聞かれ「はい」と答えると、すぐにシーシャが用意される。日本のシーシャとは少し様子が違う。見慣れた大型の台ではあるが風防はなく、ホースが太い。その上に無造作に置かれる炭とトング。自分で炭を調節するらしい。

風防が無いため灰が体に降りかかる

一口吸ってみると、うん、まあ。
実は日本でいつも行くシーシャ屋で、今度トルコに行くから吸ってみると言ったところ「あの国のシーシャは美味しくないぞ」と言われていた。その時は、本場なのに?と思っていたが、確かにこれは美味しくない。
フレーバーは一種類のみでアップルティーフレーバーらしいが、ただのトゲトゲしい煙にしか感じられない。この煙の感じ、久々に喰らいそうだ。
炭の調節に苦心しながら吸っていると、さっきのおじさんが「チャイ、チャイ、チャイ」と言いながら店内を回ってくる。片手には大量のチャイの乗ったお盆。手を挙げるとテーブルにチャイが置かれる。こっちはちゃんと美味しい。チャイで煙のシガシガ感を誤魔化しながら、無心で煙を吸う。
ところで、このサイズのチャイに砂糖を2つ渡された。周りを見ると、大抵の人が2つとも入れている。本当にこの国は甘党の人が多いようだ。

小ぶりのチャイグラスとタイルがなんとも可愛らしい

次はおじさんじゃなく猫が巡回してきた。茶色の猫と灰色の猫が交互に訪れては、トーストを食べている客に肉をねだりに行く。ここ、君たちの縄張りなのか。あと、申し訳ないが何回確認しに来ても何も食べていないぞ。猫カフェシーシャという日本では考えられない空間を楽しんでいると、またおじさんがやってきた。今度は炭のおじさんだ。大量の炭を持ったおじさんは、台に山盛り炭を補充してくれる。チャイのおじさん、2匹の猫、炭のおじさん…
円形の店内をぐるぐる巡回している。ちょっとスモーキーなコーカスレースが始まった。

食べ物が無いことを確認して立ち去る猫

気になったのは、常連っぽい客もみんな使い捨てのマウスピースを使っていることだ。
街の至る所でシーシャ道具の店を見たが、マウスピースを売っているところは見つからなかった。
お気に入りのマウスピースを持って吸いに行くのは、日本の文化なのかもしれない。

1時間ほどで味がしなくなってきたので席を立って会計に行くと、「何を頼んだ?」と聞かれる。
自己申告制とは何とも信頼関係の強い。
トルコのこういう雰囲気がどうしようもなく好きだ。
タイでもこの空気を感じた辺り、宗教の根強い国だからこそ成せることなのかもしれない。
チャイをちょろまかす邪念が過ぎりつつ、思い留まってちゃんと支払ったところ、シーシャとチャイ1杯で245TLだった。
この時のレートだと日本円で約1200円(2024年2月末)。
何とも財布に優しい、日本もこうなってくれ。

こうして初めての本場シーシャを堪能した。
味は正直日本で吸う方が断然美味しいが、この空間はとても楽しかったので来てよかったと思う。
日本のシーシャ好きは、ぜひ一度トルコでシーシャを吸ってみて欲しい。


↓↓↓
余談だが、観光客向けのシーシャカフェは日本と相違ないようだった。
見慣れた卓上の台で、定員がたまに炭換えに来る。
フレーバーも色々選べるみたいだったので、ちゃんと美味しいのだろう。
フレーバーのミックスは無いように見えた。
美味しさ優先のこちらの方が無難だと思われる。




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