非IT企業の端末調達から廃棄までの一例(社内意識低めVer)
この記事はまゆかず@情シスマイラーさんの記事フォーマットを利用させていただいております。
読む前に、下記URLの記事をお読みいただけたら、色々比較出来て楽しさ増になるかも?と思います。
この記事を読んで、折角だから私のケースも書いておきたいのだ。と思い筆を取りました。
こういう事例もあるんだなー、くらいに見てもらえたらありがたいです。
【前提】
・非IT企業(製造業)
・従業員:約140名
・PC:約100台
・メインシステムはオンプレ基幹系システムとグループウェア(SaaS)
PC選定の基準
正直明確な基準と呼べるものは以下の通りです。
安いこと。
以上。
…あーいや、むかーしむかしに購入する時々でスペックや要件等はなんとなくふんわり決めていたらしいので、それをベースに選定し、「なるべく安くしなさい」と言うところに落ち着きます。
「IT=コスト」と責任者自身が規定しているためです。
あとはベンダーの事情ですね。
ロックインされているベンダーが仕入れた製品を導入していた経緯もあり、何となくそのメーカーを使っている、という現状があります。
この辺は私が入社する前に上司が大体の流れを作っているので、既定路線というか、あんまり変更することはありません。
調達形態は見た目のイニシャルコストが一番安くなる「購入(保守なし)」です。
メーカー保証の一年が過ぎたら故障しないようお祈りが始まります。
そんな状態でも、上司がWindows7から10にリプレースする際に「メモリ4GBで良くない?8GBにすると高いよ?」と言った際には「正気ですか!?このご時世に!?(意訳)」と止めました。
現状、ボトムラインと呼べるスペックは以下の通りです。
これでも私が選定に関わるようになってから改善した方です。
SSDを搭載できなかったのは痛恨の極み。
そのうちボトムラインは上げていくつもりです。
ストレージからHDDを駆逐してやる…。
PCのライフサイクル
無いです。
曰く「使えるものは末永く使いましょう」だそうです。
最古の端末は6年半以上稼働したモバイルノートでした。
その端末を使用していた上司からの「そろそろ動作が変だから買い換えてくれない?」という問い合わせに対し、「壊れるまで使いなさいと言ったのは貴方ですが…?」と返し…たいけど返せませんでしたよね。ハイ。
他の古くなってきた端末と抱き合わせてリプレースするようにしました。
購入であること+当事者の「これでいいだろう」という認識が重なったために現状はこのようになっているんですね。なんか凄いですね。
ライフサイクル設定しなきゃ…(使命感)
(余談)歴代採用メーカーの所感
現職で採用したPCは機種の幅が少ないのであまり参考にはなりませんが。
保守期間・内容
無いです。(メーカー保証一年のみ)
正直台数は多くないのでこれでも著しい不都合はないのですが、問題は初動対応〜修理なり買い替えなりまでの動きの鈍さですね。
修理するにしても決裁責任者まで4~5人くらいの役職者の書類リレーがあり、対応完了まで2~3週間とかザラです。
うーん、ユーザーに負担を強いるのは申し訳ない。
保守期間終了後
保守期間が無いので終了という概念がないのですが、世代が変わってリプレース後に動くものは予備として保管、故障時に代替機として払い出します。
明確に故障個所が多いものと、抱えておいてもしょうがないものは廃棄対象にしてます。
アクセサリー類は外して保管します。
使い回せればよし、使わなくとも臨時での貸し出しなどに使えます。
修理用の部品取りとかはせず、基本は廃棄対応です。
自分で交換修理とかしたいとは思うのですが、正直そっちに割いてるリソースが全然ないため、素直に買った方が早いのが現状です。(会社もそれで良しとしているので…)
廃棄
地域の廃品回収業者にて無料回収してもらっています。
HDDはNSA方式で消去します。
ここだけ無駄にHDD消去ソフトが導入されてました。(いや無駄じゃないけど、他に考えるべきことあるやん)
現状の課題と思う事
以下の点は改善課題だと思っています。
・明確な選定基準の設定と、関係者への認識
・ボトムラインの向上(サイレントアップデートしてやろうかと思う)
・ライフサイクルマネジメントの導入
・デモ機をユーザーに触ってもらう
・端末更新時、修理時の社内承認スピードアップ
これだけでも幾分か私の負担が減って、ユーザーも幸せになると思うんですよね。
早く楽になりたい。
最後に
とりあえず、やり方が近代化されていない組織でもそれなりに回せているんだな、という事実はあります。
意外と何とかなるものです。
私の場合、幸いにして、既にある程度管理基盤が整っていたので、組織に参画した際に仕事がやりやすかったです。
PC管理台帳は在りました。取引のある業者も決まってます。明確なフローやプロセスは存在しないものの、台数が多くないことと、実務者として動ける範囲がそこそこありました。
ただ、IT環境が充実している割には管理体制がイマイチだなと思う所は多いので、そこは今後変えていきたいですね。
でも裏を返せばそれだけ発展性が見込めるってことなんですよね。
端末調達から終息までのサイクル一つとっても、組織のITに対する考え方や情シスの取り組みの足跡が見て取れるので、今後もっといい感じのやり方で、他所様に見せても恥ずかしくない所まで持っていきたい。
…ということで、この記事を締め括らせていただきます。
あ、そうそう。
まゆかずさんが冒頭の記事中にて、
と仰っておりまして。
私も他社さんの事例には非常に興味があります。
この記事を読まれて、ちょっとでも「面白そう」と思った方、ぜひぜひ同じテーマで書いてみていただけたら幸いです。(すごく読みたい)
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