日記_古文・漢文は高校生に必要か

 「古文の勉強が役に立ったことは一度もない」という趣旨の発言が、少し前に話題になった。これについて思うところをつらつらと。
 わたしの立場は必要派だ。理由は大きく分けて2つ挙げる。②は理由じゃないかもしれない。
① 自国の文献を読む術は身につけるべき
② 古文・漢文ほどタイパの良い教科はない

① 自国の文献を読む術は身につけるべき


 よくいわれることだが、「愚か者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」。古い文献を読む術がないと、歴史に学ぶ以前の問題になる。現代の日本語が出来上がったのが、大体夏目漱石あたりであろう。現代の日本語の期間は思うより短い。
 事情は異なるが、韓国では、1970年あたりハングルと漢字の混ぜ書きからハングルに統一されたそうだ。いま50歳より若い世代は、漢字が読めないらしい。ほんの50年前に書かれた文章が読めない、というと驚くおもう。古文読めません、というのもその延長にあるのではないか。

② 古文・漢文ほどタイパの良い教科はない

 
 高校生というか受験生目線で。古文と漢文の勉強は、本を一冊ずつと学校の授業、過去問演習だけでいける。東大理系まではこれだけで十分。(文系は知らない)2次で古文漢文合わせて30点近く出題されるのだから、捨てるのは勿体無い。確実にタイムパフォーマンスの最も良い教科だ。

 この本のいいところは、中学生でも大人でも学習できるところ。受験生は、1・2年のはやめに終わらせておけば大して負担にもならない。

 2次で古文漢文のない学校の受験生にとっては、邪魔な教科なのかもしれない。入試は学力をはかることで、計画性をはかる場でもある。受験教科が少ないのだから、そのくらいの計画性持っているよね、という確認くらいに思っておけばいい。高校は学び方も学べるのだから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?