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うつだからこそ誘う側

気付けば誘う側になっていた。

友達と会う時、誘うのは大体私のほう。
誘われることは滅多にない。

大学生の頃までは、誘われるほうが多かったかもしれない。
特に小中高校生の頃はそうだった。
いつも受け身で、誘われ待ちをしていた。
誘われたら行って、たまに嫌な思いをして帰ってくることもあった。
友達の友達を勝手に連れてこられたりだとか。

でも、うつ病になってからは誰も私を誘わなくなった。
うつ病だからと言って去っていく人も少しはいた。
それは仕方ない……。
でもほとんどの人は、優しさと戸惑いから私を誘わなくなったのだと思う。

いつ調子を崩すかわからない病気だから、誘いにくいのだと思う。
だからみんな、待ってくれている。
私の調子の良いタイミングで私が誘い、応じてくれる。

待ってくれているとわかっていても、誘うのは勇気がいる。
友達たちとインスタやツイッターで繋がっているわけではないから、相手の状況がわからない。
今誘っても大丈夫かどうか、不安を抱えつつ声を掛ける。

昔は誘われ待ちばかりしていたから、誘うのは緊張する。
でも誘わなかったら会えないし、疎遠になっていく。

誘うばかりで心が疲れることもある。
どうして私ばっかり、と思うこともある。
でも、みんな気遣ってくれているのだ。
うつになる前からの友達は、離れていっても仕方ないはず。
私が変わっても、変わらず接してくれている友達はとてもありがたい。

ありがとうの気持ちと少しの不安とを織りまぜながら、また私は友達を誘うのだ。

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