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伊豆スカイライン




the birthdayのROKAはチバ史上最もカッコいい曲な気がする。
個人的に1番痺れるのは、「道草食うのが好きさ」ってフレーズだ。

ちょうどこの曲を初めて聴いたのが
仕事を始めた直後であったこともあり、物凄く痺れた。
とても共感したし、
この感じをその一言で表現し切ることに感動したし、
いつまでもこの感性を忘れたくないと思った。




旅行2日目は朝一で再度わかばでマロンサンデーを食べた後、
初日に乗る予定だったが、予定が崩れて乗れなかった伊豆スカイラインにのった。

特にどこかに行く為の手段としてではなく
伊豆スカイラインに乗ること、それ自体を目的として。



これは経験則なんだけど
景色とかその手のものって、それを目的にした瞬間、一気につまらなくなってしまう気がする。

初めて大阪に行った際、
大阪のシンボルの一つである通天閣を見に行った。
マーージで「通天閣だー」って感じだった。感情がプラスの方向に1動いた程度。


でも、その次の関西旅行で和歌山に行く際、
乗り換えた天王寺駅から通天閣が見えた際に
「通天閣だ!!!!!!」っと
めっちゃテンションが上がった。





星とかも、「星を見に行こう!」で見に行った星空はすごく退屈だし
でもキャンプで見上げた星空の方が何倍もテンションが上がる。

余談だけどそれ故に
君の知らない物語をカラオケで聞くたび、「今夜星を見に行こう」なんて誘い文句はクソくだらないなぁと思っていた。
ちなみに君の知らない物語をカラオケで歌う奴の大半はクソくだらないヤツだった。



とにかく景色や風景は、
目的にした瞬間つまらなくなるから
ついでであったり、本筋から逸れた所として見るのが1番良い。
本当に道草の一つの様な感覚で楽しみたい。

という感性の人間だ。





だから今回は「伊豆スカイラインに乗る」という事自体を目的にしていて
果たして楽しめるのか?と一抹の不安はあった。

その道を走るってのは、ある種景色を見る事と近しい物だと感じており、
目的にするべきではない様な気がする。

伊豆スカイラインに乗って〇〇へ行く
とかならきっと楽しいんだろうけどなぁ…みたいなモヤモヤが付き纏う。





でもそんなモヤモヤは必要なかった。
乗ってみた結果、本当にめちゃくちゃ良かった。
伊豆に来るたびに行く場所が幾つかあるが、
今後の伊豆で毎回行く場所リストに文句無しのランクインが決定した。



まだ免許を持っていなかった頃の話。
バイクに乗ることを想像した時、いつも頭に流れる歌は
奥田民生のイージュー☆ライダーだった。

でも実際にバイクに乗って数カ所走ってみて知ったのは
あの歌の通りにはいかないなぁ…ということだった。

あんまりスピードも出さず快適なスピードで走りたいのに
後続車がいるからスピード出さなきゃ行けないとか。

こんなに周りを気にして運転するのが僕の自由で僕の青春だなんて、
キョロ充みたいなことしてた青春時代と全く一緒じゃないか。冗談じゃない、と。



でも伊豆スカイラインは人生で初めて
イージュー☆ライダーのAメロを完全に再現出来た道だった。
何もないし誰もいないので
快適なスピードで歌いながら運転出来る。
これが俺が夢にまでみたツーリングだ。

道幅も広く、要所要所に後続車に道を譲る際に入るスペースもあるので
本当に快適に運転出来る。
煽られる心配も全く無い。


先に「この道を走ることが目的になっており、楽しめるか不安だった」なんて事を書いた。
だけれども、やっぱりイージュー☆ライダー。
目的地なんていりませんノンノンって感じだ。






とにかく最高の道だった。
伊豆スカイラインはどこに行く近道だとしたって道草だ。

というかもしかしたら
バイクって乗り物に乗っていたら
どこに行く事も道草になるのかも知れない。

ROKAをバイクのプレイリストに追加して静岡市に向かった。

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