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夙川 喫茶ベリー

夙川。

夙川って街は高級住宅地だと大阪の知人から聞いていたけど、本当に高級住宅地なんだなとすぐに分かった。

電車を降りてすぐ、本来ならNewDaysやキヨスクがあるべき場所に
成城石井があってビビる。こりゃ高級住宅地だ。

駅を降りて喫茶ベリーに向かうために道を渡ろうと、
信号のない横断歩道で待っていたら、
30秒もしないで車が道を譲ってくれた。
これが高所得者達の余裕か。これが高級住宅街か。

駅から喫茶ベリーに向かう道中、喫煙所を探してフラつくが、喫煙所が見つからない。
しょうがないから路地にでも入ってタバコを吸おうかと思った時に気付く、
自分がこの駅に降りてから、タバコを吸っている人間を1人も見ていない事。

流石高級住宅地、品性がエグい。

マーヤさんがライブ中、色んなところにぶら下がったりとにかく破茶滅茶なライブやるのに、どこか品があるのは、根っこにこの街が根付いているからなのかとか思う。

せっかくなので腹ごなしの散歩がてら少し街をフラついてみると
すごく雰囲気の良い川(兵庫なんて都会なはずなのに水がすごく綺麗)や、可愛らしい見てくれの建物が出てくる。
歩けば歩くほど品性の高さに驚く。

マーヤさんがライブで叫ぶ「西ノ宮ー!!!!!」がこの街の事だなんて信じられない。雰囲気がまるで違う。文字に起こした時にあんなにビックリマークがつくわけがわない。
普通にこの辺に住んでたら、予定のない休日はこの辺を散歩して、喫茶ベリー行ったりしてゆっくり過ごしたいと思った。
それだけで最高の休日だ。


綺麗な川
可愛い建物。
牛乳屋さんじゃなくて美容院だって


そろそろタバコが吸いたく思い、喫茶ベリーに入る。
入り口から可愛い。「KUCHIBIRU NI PUNK」の看板は少し文字が剥がれてしまっていたが
ソレはソレで趣がある気がする。


店員さんも客もお淑やか。
昔谷町六丁目の喫茶店に卵サンドを食べに行った時、
「関西の喫茶店の店員と客には、歯と品性が無い」
ってイメージが付いていたんだけど、全然違う。

店員さんも無愛想な訳でもなく、かと言ってすごく話しかけてくる訳でもなく、
ただただ暖かい。
お客さん達も楽しげに話しているが全く煩いわけではない。

すごく品性がある。確認してないけど多分歯もしっかりあるのだろう。
ただ一つ、タバコ吸えないのだけが残念。




渡されたメニューから、何を注文するか選ぶ。
元々この店はKING BROTHERSのマーヤさんと関わりが深い様で
何度かマーヤさんのTwitterで見たから行っただけなので、
メニューで何を食べたいとかは考えてなかったのだが
メニューはどれもすごく美味しそうだ。

個人的にプリンアラモード?もすごく気になったのだけど、悩んだ末に名前に惹かれてコーヒービートを選ぶ。

せっかく音楽に趣のあるお店に来たんだから「ビート」って音楽っぽい名前がついてるメニューを頼んでみたくなる。
あとこのメニューは、この店限定だか、この店発祥だかからしいので。

両方頼むのもありだったけど、
この飲み物も甘そうだし、プリンアラモードももちろん甘いであろうから、年齢的に
甘い×甘いはちょっとキツくなりそうだったので断念。

噂のコーヒービートは見た目から想像したのとは裏腹に、別に甘い飲み物ではなかった。
飲み物自体は優しいコーヒーミルクみたいな味で、そこにさえ品性を感じる。
それに乗っかったアイスが甘くて美味しい。
これならプリンパフェと両方食べれたかも。
入れ物も可愛いし、付いてくるクッキーもクマの形をしていて可愛い。

中に入っている氷だと思って物は、
食べてみて気付いたがコーヒーミルク味のシャリシャリのシャーベットだ。
上に乗っているアイスとは歯応えも違って、こちらもすごく美味しい。

上品な味のコーヒーミルク?も美味しいけど
もう少し甘みが欲しいなと思い、
しばらく飲んだ後にガムシロを入れてみたら
甘くて、これはこれで美味しい飲み物。
なんか、ガムシロの雑な甘さじゃなくて、甘さもすごく上品な気がする。気のせいかな?
分かんないけど、もしかしてガムシロ自体も
めちゃくちゃ良いガムシロなのかも。
とにかく甘くしてもめちゃくちゃ美味しかった。

コーヒービート



俺が入った少し後から、店の外に何人か並び始めていた。良いタイミングで来店したなーと思う。
これ、来てる人のどのくらいがキンブラとか夙川BOYSのファンなんだろう。
でもマーヤさんとか関係なく、本当にめっちゃ良い雰囲気で永遠にいられそう。

飾られているシーナアンドザロケッツやキングブラザーズののレコード、
壁にはおそらくキングブラザーズでのライブ中のマーヤさんや、カッコよく決めてるリンダ&マーヤのお二人の写真や、ニューロティカのポスター。
本棚に並んでる知らねえ漫画、ずっと流れてる古き良きロックンロール。


昔「喫茶店巡りが好き」とかセンス良い人ぶった事を言ってた友人が
「喫茶店は雰囲気を楽しむ物なんだよ」みたいな講釈を垂れてきた事があったが
あー、雰囲気を楽しむってこういう事なんだなー、って少し分かった気がする。
ただ、タバコが吸えない事だけが本当に残念。

そう言えばこの店のサブタイトル?(店のサブタイトルってなんだよ、語彙が無えな俺)が
「唇にパンク」らしいんだけど、
このお店はさっきから書いてる通り、
すごく雰囲気も良くて上品だ。
なんかマナーが悪いとか、壁に下品な落書きがあったり、破壊的なふんいきだったりみたいな、
商業で「パンク」を掲げる時に使われそうな
ステレオタイプなパンク像的な要素が全く無い。
オーナーさんにとって、パンクってどんな物なのかを聞きてみたいな。


壁。お洒落。




かれこれ2時間くらい一杯のコーヒービートで喫茶店を楽しんで会計に向かう。
色んなグッズもあって可愛かったので
ワッペンを買う事にした。
「どこにつけるんですか?」聞かれたら、
もう一着スタジャン買うつもりでそれにつけるって答えたら
なんか知らないけど微笑んでくれた。
別に面白いことも言ってないし、する必要の無い愛想笑なのかもしれないけど。
おじさんもおばさんも、笑顔が本当にすごくキュートだった。

また関西に行く事があったら絶対また行きたいお店。
今度はプリンアラモードも絶対注文したい。

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