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読む、書く

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#休日のすごし方

最近読んだ本の話 vol.63

 「最近読んだ本の話」の第63弾です。今週はちょっと寒い日が続いた後にまた暖かくなって、薔薇が満開になりました。今週は最近読んだ本を3冊ご紹介します。 1、佐藤 和哉『〈読む〉という冒険 イギリス児童文学の森へ』 ロビンソン、アリス、プーさんにナルニア……おなじみの名作たちは、本当は何を語っている? 「作者の言いたかったこと」と同じくらい、「作者が言おうとしたわけではないこと」もおしゃべりかもしれない。本のページは冒険の扉、言葉や文は未知の森。あの物語を「いま」のあなたが

最近読んだ本の話 vol.62

 「最近読んだ本の話」の第62弾です。薔薇がとうとう咲き始めて、パンジーやマーガレットも満開で綺麗です。今週は最近読んだ本を3冊ご紹介します。 1、中山 七里『おわかれはモーツァルト』 2016年11月。盲目ながら2010年のショパンコンクールで2位を受賞したピアニスト・榊場隆平はクラシック界の話題を独占し人気を集めていた。しかし、「榊場の盲目は、自身の付加価値を上げるための芝居ではないか」と絡んでいたフリーライターが銃殺され、榊場が犯人として疑われてしまう。事件は深夜、

最近読んだ本の話 vol.61

 「最近読んだ本の話」の第61弾です。八重桜が満開になって、ツツジも満開に近づいています。そろそろバラが咲き始めるかもしれません。今週は最近読んだ本を3冊ご紹介します。 1、乗代 雄介『掠れうる星たちの実験』 サリンジャーの戦争体験と柳田國男の恋。終生秘められた「実験」の記憶から、文学への態度において不思議なほどに似通う二人が追い求めた〈生きた「もの」〉を透視する驚異の批評。 第162回芥川賞候補作『最高の任務』に続く〝阿佐美家サーガ〟の特異点「フィリフヨンカのべっぴんさ

読書の話 vol.3

 今日は全国的に雨でしょうか?私は雨が止んでいる間に朝から図書館に行ってきました。今日は、最近始めた図書館の利用法を書いてみます。  いつも利用している図書館で、ネット予約ができることは知っていたのですが、面倒だと思い利用していませんでした。だけど最近私が借りている本に予約が入っていることが増え、何でなん?と思いながら、予約が増えているのは図書館のネット予約を利用してる人が増えてるからちゃうん?すごい便利なんかも!と思い至り、ホームページを見てみたら、新着本の予約や他館の本

最近読んだ本の話 vol.19

 「最近読んだ本の話」の第19弾です。予想をはるかに上回る早さで梅雨入りしてしまい、ますます家にいる時間が長くなりそうですが、読書するにはいいんだろうか?今週も最近読んだ本を3冊ご紹介します。 1、アントニオ・タブッキ『他人まかせの自伝――あとづけの詩学』 パリのカフェの小さなテーブルで、ふと耳元によみがえった亡き父の声。それは夢で聴いた声であり、そこからある物語が生まれた──。現代世界文学の旗手として注目される著者が、自作を手がかりに創作の契機を綴ってゆく。フィクション

最近読んだ本の話 vol.18

 「最近読んだ本の話」の第18弾です。GWも終わって日常生活が戻ってきたけど、相変わらず緊急事態宣言が出ている中で、引きこもるには読書はいいですね。本があって良かった!と思う毎日です。今週も最近読んだ本を3冊ご紹介します。 1、又吉 直樹『人間』 僕達は人間をやるのが下手だ。 38歳の誕生日に届いた、ある騒動の報せ。 何者かになろうとあがいた季節の果てで、かつての若者達を待ち受けていたものとは? 初の長編小説にして代表作、誕生!! 「変な話だが、自分が小説を書くことに