最近読んだ本の話 vol.37
「最近読んだ本の話」の第37弾です。涼しくなったと思ったらまた暑くなって、でももう秋の空ですね。今週も最近読んだ本を3冊ご紹介します。
1、松家 仁之『泡』
自分の居場所はどこにもない
でもひとりでは生きていけない
男子高の二年に上がってまもなく学校に行けなくなった薫は、夏のあいだ、大叔父・兼定のもとで過ごすことに。
兼定は復員後、知り合いもいない土地にひとり移り住み、岡田という青年を雇いつつジャズ喫茶を経営していた。
薫は店を手伝い、言い知れない「過去」を感じさせる大