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低欲望社会とファンベース

大前研一さんはいつも怒っている気がする。笑
しかしそれは特段不快に感じることもなく、全てが言い得て妙。なことだらけで、ただただ関心・勉強させられる。

消費が伸びないのは、お金がないからではなく、現在の日本は人々の欲望がなくなっている上、将来が不安だからである

日本の若者の大半はDNAが変異し、欲望がどんどん減衰している

“物欲・出世欲喪失世代”というこれまで見たことのないセグメント

低欲望社会。という書籍からの一説。
読み進めれば進めるのほど希望を見失う本でした。笑

合わせて話題のさとなおさんのファンベースも読みまして、
何だかんだ不思議と良い組み合わせと出会ったなぁと感じました。

・世の中に情報も商品もエンタメも溢れかえり過ぎていて、キャンペーン自体が届きにくい

・人は大好きなモノ・コトを、近しい類友に言いたくてたまらない

ファンは意外とファンであることに自信がない

・超成熟市場が新規顧客獲得をより困難にしていく

だからこそ、既存のファン(ファンをしっかりと形成していくこと)を大切にしながら、協力者へ変え、売り上げを形成していくことが重要。(※パレートの法則)

要するに今の日本は・・・

低欲望で、情報も溢れかえって届きづらい、超成熟市場

そんなマーケットに、今我々は立たされているわけです。
マーケターとしてはもはや絶望しかありませんねw
ただやはりその前提は認識すべきで、そこがようやくスタートライン。

でもでもきっと人間の本質は
欲深く、承認欲求も高く、帰属性が高く、刺激を求める生きモノ
なんだと思っています。

ただちょっと、これまでのやり方ではそのスイッチになかなか届かず、アプローチの仕方や提供すべきものが変わってきただけ。

ソーシャルメディアの普及に伴い、企業とユーザーがより近く対等な立ち位置に代わってきていて。
だからこそ企業側にもパーソナリティが求められるようになり。
人と人が触れ合うかの如く丁寧なコミュニケーションが必要で。
モノや情報であふれかえった低欲望で超成熟市場だったとしても、きっと人間の本質的な部分は変わっていなくて。
ただ、商品やサービスのUSPなどスグに陳腐化してしまい(そもそもそこに強いニーズはない)、モノそのものの価値は見出すことが難しい時代。

企業としてブランドとしてそんな生活者に対して提供できる価値は何なのか?

CX、顧客体験価値、ブランディング、コミュニケーションデザイン、いつの時代も様々な言葉や概念が飛び交いますが、
その中心にいる人(お客さま)はどういった状況に立たされていて、その人(お客さま)とどのように向き合っていくか。は忘れずにいたいものです。

この文脈の異なる2つの本から、不思議と共通する文脈を感じた次第です。

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