見出し画像

カツオ(捌いたり、血合いを揚げてみたり)

これは6月7日に仕入れたもので、高知県の釣りモノとして売られていたものであります。

サイズ感はこんな感じでした。まあ、なかなかきょうびの一般家庭にはこのサイズの魚がドーンと来るのも珍しいのかもしれない。

グラムと値段が大体同じくらいだ。とはいえ、可食部はもっと少ないが。

初鰹と戻り鰹

っていうけど、要するに本種は夏の間はあんま出回らないという事で、夏を境に春の初鰹と、秋の戻り鰹に分けている。これは回遊の仕方からこのような名前が付いております。夏からいわゆる本ガツオは出てこなくなってくるが、亜種みたいなのが出回ったりもするので、何だかんだ似たような魚は食べられる予感もします。ともあれ。これは初鰹ってことになるんだろうと思われます。

ちなみに、昔は鰹はマグロなんかより遥かに高級な魚で庶民は食べられなかったとか何とかかんとか。

捌いていく

パット見の鮮度はそこまでキレてないけど、まあまあかなーって感じがしますよね。時々もうちょっと鮮度がキレてる奴も入るので、その時は比較してみよう。とはいえ、上々と思います。

内蔵でトグロを巻いてるものが見える

キャプションに書いておいたようにアニサキスが早速飛び出してきました。カツオっつーのはアニサキス含有率の高い魚ではあります。鮮度がへたれてくると、これが内蔵から脱出してくるのですが、今のところ内蔵に留まっているようです。まああと、この魚は結構腹の膜が強いので、ほとんど刺身で食べられる割にはあんまり事故らないイメージがありますかね。

家庭で捌く場合はもう使えるものは使っちゃったらいいということで、ある程度包丁でカットラインの当たりを付けたら、ハサミで皮一枚カットしてしまいます。この魚は皮が結構硬いので、切れない包丁だとちょっときついわけです。研いでおけって話なんすけどね。

でまあヒレが目標になるので、骨を違えて潜る事故はあんま発生しないとは思うんだけど、まあまあ可能性を感じる構造になっとります。急いでると失敗しやすいので(急ぐ事もあるんか?)、まあ丁寧に削いでいきましょう。
画像からも感じられるような「もっちり」した感じがこの魚のいい所ですね。初鰹はとくに筋肉質なので、より、それが伝わってきますかね。

ガバっと切り開きました。赤い部分を「血合い」と言います。このタイプの魚は血合いを大く抱えこんでいます。とはいえ、「ソウダガツオ」なんかはこの範囲がバカ広いので、それと比べれば可愛いもんですが。

これで3枚

血合いをトリミングする

何だかんだこの血合いは悪くなってくると臭気がそれなりにありますし、とはいえ身は、まだそこまで食べ頃とは思えないというアンバランス感があったりなかったりするので、というわけでもなく、やはり、血合いは落としたいかなって気がします。ただ、刺身とかを見ていると血合いがガッツリついたものも見られますし、どういう風のがいいのかは好みかもしれまへん。まあ、血合いがついてる方が味にコクが出るといえばそうなんかもしれん。

落とされた血合い

内蔵

今回はやっていないが、カツオの胃袋や腸管をしっかり洗浄し、キモ、あるいは膵臓などと共に塩漬にしたものが「酒盗」。それ以外ではこれ

この三角形状のものがカツオの心臓であります。「カツオのヘソ」あるいは「チチコ」とも言われるもので、産地では大量にこれが取れるので集めて調理されるらしいっす。今回は1つだけなので使いませんでしたが…魚の心臓は大なり小なりこのような形をしている。しかし流石に血の気の多い魚だけあって立派な心臓でありますね。

血合いを処理していく

この血合い。マズいわけではなく、栄養価も高いので捨てるのは勿体なかろうと思います。とはいえ、この血合いは分解すると急速に鮮度が落ちるというか( •́ฅ•̀ )クッサくなっていくのでまあ流石にその日の内に食べるなら食べた方がよいでしょう。ってわけで塩振ってある程度血やら水分やらを追い出しております。

片栗粉を振る(雑やね)
揚げていく(フライヤーの都合で少量ずつ)

鰹の血合い揚げ

まあ、やっぱり揚げちゃうのが正義でしょう。これが一番うまい。

揚げたのをかき集めて適当に盛り付ける

鮮度がある程度あれば、これが本当にうまい。この皿の量なんて一瞬でなくなっちゃいますわ。味付けは塩胡椒だけ。レモンがあると最高に良いと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?