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サウナ旅② ベルリン(Berlin)編

クーサモ発ヘルシンキ行きは、安定のディレイ。
さらには空港に飛行機が1機しかないにも関わらず、離陸待ち。
小一時間しかなかったトランジットは、ヘルシンキ着とベルリン行き定時が同時刻。流石EUだな、イギリスどうするんだろう?なんて思いながら到着25番から、出発22番まで短距離ダッシュ。あまり意味はなかったけれど、結局乗れる事に。
果たしてラゲージは無事に積み込みされたのか?リュックにはサウナ用の水着とビーサンのみ!

「荷物はちゃんと積みましたからね」と、フィンエアー(Finnair)のCAさんが伝えに来てくれて、ひとまずホッとする。
機体はベルリン上空へ。フィンランドの一面雪景色から、どう見てもドイツだなーという街並みが見える。気温は8度らしく、暑いんじゃないのかな〜ともはや感覚がおかしい。

空港からホテルまではおよそ30分。今夜の宿は「ホテル オダーバーガー(Hotel Oderberger)」。
1898年に建てられた名建築。元は公衆浴場。戦争を耐えて2016年にホテルとしてオープンしたらしい。シグナチャーのプールがとても印象的なホテル。

着いたその5分後にはホテルのサウナに集合し、ひとサウナ。ドイツのサウナは基本混浴、全裸がものすごい違和感。
サクッと入って、7時にロビーで待ち合わせたのは、ととのえ親方とサウナ師匠。一行はベルリンで人気のロンカリサーカスみたいな建物の中にある、クラブのような内装の、プール & サウナ施設がある人気spaへ。当然裸、混浴。

ここでは名物アウフグースが目当て。アウフグースは、ロウリュをした後に、立ち昇った蒸気をあおぐ事。
8時前には全裸の男女が並ぶ高温サウナ室に入って行ったところ、ここ何日かこんなに沢山の人を見ていないので人に酔ってしまった。フラフラしていると、奥の奥まで押し込まれてしまう。

アウフグースが始まると、ミントの強烈な香りが流れてきた。と共に皮膚への刺激が始まる。氷水をストーンにかけ、熱波を部屋全体に煽ぎ流す。およそ5、6分のアウフグースでしっかり整い、半裸で建物の中心にあるロングカウンターBARへと向かう。ビールをスモールサイズでと頼むと、余裕で日本の大ジョッキは超えるサイズのビールが運ばれてきた。流石ドイツ。

お腹が空いたので、街に戻りドイツで一番美味いといわれてるハンバーガーを食べに行く事に。
ホテルから5分ほど歩いたところに、「バーガーマイスター(Burgermeister)」はあり、もう9時半だというのに、次々とやってくるお客さん達。
フィンランド旅で辛味に飢えていた僕は、チリバーガー、ハラペーニョダブルを注文。確かに美味い。ジューシーだけど、しっかり歯応えのある粗挽きのハンバーグと控え目なバンズ、久しぶりにハンバーガー食べたけど、美味い。

10分くらいで食べ終えた後、散歩がてら最初にボスが予約しようとしていたガストロノミー「ミセス・ロビンソンズ(Mrs Robinson's)」を見に行こうという事になった。
そこから10分程市内を歩くけど、街は相変わらず暗い。キヨスクみたいなところが道にテーブルを出していて、そこで飲んでいる若者達が結構多かった。角打ちみたいな感じ、そういえば北九州ツアーやりたいな。

ミセス・ロビンソンズは超賑わい。満卓の上に次から次へとお客さんが入ってくる。入れない人は、向かいのバーでウエイティング……にも関わらず、流石世界の本田直之、お店が大慌てで席を作り始める。そういえば、最初の宿泊地フィンランド タンペレのレストランでも、インスタ見てワインセレクトとか寄せて来てたなあ、流石!影響力。

ハンバーガーでお腹一杯になっていたので、ツマミを軽くとナチュラルワインを楽しむ事に。オイスターオン甘酒ソースと、生ハムの中華風スパイシーソースがけ。このスパイシーソースが旨すぎて、豆腐とか、豚しゃぶにかけて食べたい‼️食べながらすでに眠さの限界になったので、僕とボスは他の4人を置いてそそくさと部屋に向かい、世界平和を祈る事にしました。


翌朝‼️
一行はベルリンのメインイベント、「ヴァバリ スパ(Vabali Spa)」へ。
イメージするなら、大江戸温泉とニューオータニのプールが一体になった上に、老若男女全員全裸である。ちょっと想像して欲しい。出来ないか。

ベルリンはドイツ第一の都市。ヴァバリ スパがあるのは市内中心部から20分ほど、ヴァバリ スパの「バリ」はあのバリの事らしい。

受付で34€支払い、オリエンタルな内装の広大な敷地に足を踏み入れると、更衣室からいきなり面食らう。男女協同の更衣室。施設内のカウンターで、バスローブとバスタオルを受け取って中へと進む。中庭には大きなプール。アウトサイドにサウナが10室、温浴槽が4つ。施設には18のサウナがあって、それぞれに特徴と、その特徴に合わせたアウフグースがおよそ30分置きに行われる。

何百人かの男女が全員、全裸。
なんというか、むしろこれが自然だと思えるようになってくる。

旅の初日にタンペレで出会ったFinnish Pro Saunerが話してくれた。

「肌は数千もの毛穴から沢山の情報を取得する。サウナが熱い、ロウリュの蒸気、汗、ヴィヒタの刺激、そして超冷たいアヴァント、外気浴、風、肌はToo  much  informationで混乱する。肌は、脳にあるベンチレーター機能で体温を調節する。混乱した肌は一気に覚醒する。」

分かるような分からんような話だけれど、ベルリンのspa、特にヴァバリ スパに来ると、これまでの自分の常識が覆され、脳に新しい刺激の電気信号が送られた結果、自分の価値観が拡がり、覚醒し、脳の使われていなかった部分が稼働し始める感覚を得る事が出来る。

“思考と感情、感覚と行動” うまく言えないけれど、この4つを調和させる事が出来たら凄い事が起こるだろうなぁと、“The meditation(瞑想)”と名付けられた見晴らしの良いサウナ室で、ぼんやりと考えながらじんわりと汗をかく、素晴らしい時間を過ごす事が出来た。
ヴァバリ スパを出た後の一番の違和感は、街行く人達がみんな裸なんじゃないかと、世界観が倒錯してしまっている事なのかも。

ヴァバリ スパから直接ベルリン・テーゲル空港に向かい、最終目的地のエストニアに向かう。ベルリンからエストニアにはLCCのみの運行で、僕らもエア・バルティック(airBaltic)を利用する事に。
何年か前、奄美大島行くために、バニラ・エア(Vanilla Air)を利用し損ねて心砕かれた以来のLCC。日曜日のLCCターミナルは恐ろしくカオス。一応ビジネスクラスを予約してあったけど、そんなもの全くお構いなしの混み具合。列を争って、多言語で悲鳴や怒号が飛び交っている。果たして搭乗出来るのか?

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