オカンの認知症型

2020年11月頃にオカンが要介護2認定されたのだけど、その少し前、5月くらいから、一応、アルツハイマー型認知症とは言われたけど、同じ認知症でも原因の異なる認知症型についてもその可能性調べてもらっていた。
複合型である可能性と、その型次第では使えない薬もあるから、だそうだ。

今、認知症を大きく分類すると4つくらいになるそうで、最も有名なのがアルツハイマー型認知症。認知症患者の全体の7割以上を占めるらしい。
次に有名なのが、レビー小体型認知症。
それに、脳血管型認知症、そして水頭症型と続く。
前者2つはまだ原因について未解明な部分が多いため、治療法はないけど、その一方で後者2つの場合、それ以上の発生を防ぐ治療や、一定程度治せる方法もある、のだ。
脳血管型の場合は、血管障害が発生しないようにする薬もあるし、それによって更なる進行は止められる。
水頭症型の場合は、脳内にたまった髄液を抜き出すと、脳の圧迫が止まって嘘のようにぴんぴんしたりする人までいるそうだ。
一定程度のアルツハイマー型はあったとしても、複合的な別の要因でひどい状況になっているのかもしれないから、その確認は必要だと言われた。

ここで、アルツハイマー型について詳しく調べてみたのだけど(私は、「何で?マン」なので、気になったらとことん調べなければ気が済まないのです、はい)、解明されている範囲だと、脳の神経伝達をする回路に「アミロイドβ」という悪の粘着質なやつが付着し、それが取れないくらいに固まって、伝達機能を失わせることが原因で、脳機能が落ちるというものらしい。ざっくりいうとね。
じゃ、この「アミロイドβ」を取り除き、発生させなければいいじゃないか、というのが治療になりそうだけど、取り除くには、なぜ発生し、付着するのか(溜まってしまって出て行かないのか)を解明する必要がある。
まさしく卵が先か鶏が先か、な状態だけど、敵を知らなければ戦いようもないのだから、にっくき「アミロイドβ」を倒すには、まずこいつがどういう生い立ちなのかを知らないとその弱点が見つからないってわけだね。
なんか、ダースベイダーみたいになってきたな・・・

で、最近(2021年ごろに)わかってきたのが、この「アミロイドβ」は、ただ悪人というだけではない、良い働きもしているやつもいる、ということらしい。
一定量の「アミロイドβ」(仮に善玉君としておこう)は、脳の防御機能をもち、狭い通路をかいくぐってまで入ってくる敵を追い払う役目があるそうだ。
その一方で、過剰に発生した「アミロイドβ」(悪玉君)は、先のように、脳の神経回路に粘着して、居座り、脳の機能を働かなくしていくというのだ。
じゃ、同じ「アミロイドβ」なのに、善玉君と悪玉君が現れるのはなぜ?というと、ちょっとめんどくさい話になるけど、特定のたんぱく質を分解する酵素がね、そのたんぱく質をスパっと切るわけですよ、分解するのだから。
で、この分解するときに生まれるのが「アミロイドβ」らしい。
この切るときにね、しゃきーんってきれいに真っ二つにしてくれれば、善玉君になるのに、3か所で切っちゃったりすることもあって、そのイレギュラーで発生した子が悪玉君、らしい。
ざっくり私が理解したところで言うと。
なので、通常「アミロイドβ」自体は誰の体内にもあり、それは善玉君と悪玉君両方だけど、この悪玉君が増え、新陳代謝が落ちて排出する力が弱くなってきたとき、たまっていっちゃうってことになるようだ。。。

ということは、この悪玉君の排出機能をあげるのと、悪玉君が生まれないようにする、の二方向から検討する必要があるよね。治療だから。
排出機能については、残念ながら年齢とともに新陳代謝は落ちるから、維持を前提として適度な運動や、健康的な食生活をする、しかないね。
血管内の血液状態をよい状態で維持する、は、認知症予防の大前提とも言われている。理屈から言うと、悪玉君の排出を促すため、ということになるよね。

一方、悪玉君が生まれないようにするにはどうしたらいいか。
ここは、生まれる理屈は判っているけど、なぜそうなるのか、がまだ解明途中なので、わかっていないというのが本音。
これができたら、アルツハイマー型認知症の本格的な予防薬になるもの。
あ、予防薬であって治療薬でないのは、一度神経回路に付着した悪玉君を分解して排出するタイプではないから。
もし、悪玉君を物理的に分解する方法が解明されたら、脳の回路がダメージを受ける前に使うことで、アルツハイマー型認知症にかかりかけても、薬を飲み続けて認知症の進行は確実に食い止められるから。
今あるアルツハイマー型の薬は、既に死んじゃった脳の回路はあきらめちゃって、脳機能をがんばって鼓舞することで、別の神経回路を新たに作るっていうものなんだよね。
なので、進行を遅くするとは言うものの、どんなに鼓舞されても脳が頑張れない人には、効かないってことになる。
アルツハイマー型の人には、否定をしてはダメ、というのは、この鼓舞させて脳を活性化させるのにブレーキになるから、というのは、この理屈を考えると理解しやすい。まあ、思考を止めないようにするとか、いろいろあるんだけど、ほんとにざっくりいうとそういうことだろうと思う。

脱線しちゃった。

悪玉君発生のメカニズムは判っているけど、どうやったら発生しないようにできるか、は判らないのが現状の模様。
じゃあ、悪玉君の発生確率を下げるにはどうしたらいいか?
たんぱく質を分解する酵素が正常に働く(真っ二つに切る)確率を上げるか、正常に働かない確率を下げるか・・・
ここでどうやら、過剰な分解を発生させない、という方向に行くようだ。
つまり、脳内でたんぱく質を分解する回数を減らせば、酵素が正常に働きやすくなる、ということらしい。
ん?つまり、酵素の疲弊がエラーを生み、その出来損ないが悪玉君ってこと??
というこは、酵素が疲弊しないように環境を整えることもまた、悪玉君発生確率をさげるってことだね。


ここで、ケトンが有効らしい。
ここもらしい、情報で申し訳ないのだけど、最近はやり(もうブームは去って定着したといってもいいけど)の糖質制限。糖質を極端に制限すると、脳を含む身体は、そのエネルギー源として脂肪を燃やし、その時に発生するのがケトン。
このケトンがどうも悪玉君発生を抑えてくれる作用があるそうだ。
なので、脳内ケトンを増やすと、頭がはっきりする人が出てきたりするんだろうな、と合点がいった。
そう、ケトン体質になるのが、アルツハイマー型認知症の進行を食い止めることになる、ということだそうだ。

そういわれてみると、オカンの場合、アルツハイマーになってから、それまであまり食べなくなっていたご飯やパンを頻繁に食べるようになっていたし、リビングに置いてあったおかしなどは、見えたら最後、すぐさま消え去っていたので、甘いものを悪玉の洗脳によって欲していたのかもしれない。
悪い奴め、悪玉のやつ!


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