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30th Anniversary LIVE -YOKOHAMA SPECIAL 覚書き

「声はいらないから身体でください」
なんて無粋にならず耽美な響きに感じさせる人はどのくらいいるのだろう。
これは横浜アリーナで行われたTHE YELLOW MONKEYのライブでの吉井和哉のMCのひとつである。

私は音楽と人の東京ドーム公演のライブレポを読んで、オンラインライブを観なかったことを後悔した。
文章を読んだだけで、それが新しいエンターテイメントの幕開けであることがひしひしと伝わったからである。
プロの文章は本当に凄い。
私は急いで11月7日のオンラインチケットを申し込んだ。
そして稚拙ながらも覚書きを書くことにした。

エンターテイメントで声援ができない事は大きなマイナスだ。
吉井和哉のMCはそんな状況下を『そういうプレイだよ』と言わんばかりに笑っていた。
もちろん普通に客席をいっぱいに入れて大きな声援を送れるのが一番だ。
しかし今までの普通が許されない状況でバンドとスタッフの並々ならぬ決意の上でホールライブを決行したのだ。

THE YELLOW MONKEYは魔法をかけた。
キャパの半分以下を熱気と熱狂で埋めた。
オンラインの画面の向こう側までコンサート会場にしてしまった。

以下は吉井和哉のMCの一部である。
「見てヒーセのベスト」
(うさぎのベスト)
「本当はキャー可愛いって言いたいんだけどね」
「声を出せないところにものすごく性的なものを刺激されるようになってきた」
「これはこれで良いよね」
「なんか拘束的なやつ」
「アニーそうゆうの好きでしょ?」
「横浜アリーナはエロいんですよ」
からの花吹雪である。

いつものようにふざけているように聞こえて、切ない逢瀬のようでもある。
そういう妄想をさせてしまうのは吉井和哉がロックスターである所以である。
この渦中をTHE YELLOW MONKEYらしく乗り越えて、エンタメに昇華しようといる気持ちがひしひしと伝わった。

花吹雪から一転、Hotel宇宙船ではロビンのクネクネしたダンスで多幸感を見せたと思ったら、バッチリカメラプレイを決めている。

LOVE LOVE SHOWでは、
知らないマスクを取ろう(とっちゃダメ)
とスレスレの歌詞変をしてニヤニヤと笑っていた。

「Sing Loud! あなたの声を、会場へ、メンバーへ。」の企画で集められたバラ色の日々のファンによる録音の合唱はオンラインの画面越しでは本当にその場で歌っているように聴こえて感激した。

11/3には東京ドームコンサートを成功させていて、しっかりと感染対策を守ったファンの事を、
「先生自慢です」
と吉井先生?が登場して感謝の意を述べた。

私はいくつかオンラインライブを観たことがあるが、こんなに「伝わる」と感じたのはTHE YELLOW MONKEYが初めてだった。
会場にいないのに熱気が伝わる。
声を出せないのに声援が聞こえる。
メンバー並びにスタッフの本気が、今のTHE YELLOW MONKEYを見逃してはいけないと訴えかけてきた。
私はきっと12月のライブも観てしまうのだろう。

日々変化する渦中の状況の中で年末の大人数でのイベントはどうなってしまうのだろうと情報を追い続けている。
ファンクラブ名のBELIEVER.という名前が今こそしっくりくる。
どんな形であれ私はTHE YELLOW MONKEYの音楽を信じている。

距離をとって!いつか抱きしめあおう!
(吉井和哉のMCより)

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