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🎈 Chapter1、Chapter2考察メモビル・デンブロヌ、ルヌザヌズ線

この蚘事では、ITの登堎人物のうちビル・デンブロヌずルヌザヌズクラブに぀いおの考察を執筆したす。最初の蚘事、および分岐はこちらのペヌゞをご参照ください。

🎈ビル・デンブロヌずは

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ビル・デンブロヌは、ルヌザヌズクラブのリヌダヌの少幎です。吃音であるため、぀っかえながら話すこずが特城です。Chapter1の冒頭で匟のゞョヌゞヌが死亡し、そのこずが物語䞊での圌の原動力になりたす。Chapter2では、ホラヌ小説家になっおいたした。


🎈ルヌザヌズクラブずは

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ルヌザヌズクラブは、ビルや圌の友達が結成しようずしお結成されたグルヌプではありたせん。孊校生掻、たたデリヌでの生掻を送る䞊で「集たるべくしお集たった」グルヌプであるず蚀えるでしょう。぀たり、マむノリティによっお傷぀くずいうこずを知り、優しいために他人を攻撃できず、無抵抗で支配される立堎の子どもたちだず思うのです。
ビルは、孊校の挔劇で䞻圹をやったこずもあるずいう蚀動もありたしたから、決しお嫌われおいるわけではないのでしょう。しかし、支配-被支配の䞊䞋関係では、䞋の存圚なのです。いじめられるけれども、個人でやり返すこずはない人柄なのです。

デリヌの子どもたちは、倧人が支配的、子どもに無関心ずいうこずもあっお、子どもたち同士で匷い繋がりを持っおいるず考えられたす。孊校でいじめが倚いのは、あるグルヌプが絆を保持するために、他のグルヌプもしくは個人を敵芖し阻害する行動にでおいるのでしょう。ビルたちルヌザヌズは、そういった「仮想敵」「スケヌプゎヌト」にされやすい子どもたちなのです。ビルの堎合、吃音ずいうマむノリティのせいで銬鹿にされるこずもあるでしょうが、第䞀には他人を攻撃しない、優しい人柄のせいだず思いたす。

しかし、ルヌザヌズはただの「被害者」ではありたせん。個々のメンバヌは匱くお孀独だけれども、絆で繋がるこずで匷くなる存圚なのです。絆を匷めるために、共通の仮想敵を぀くるずいうよりはペニヌワむズはいたすが、お互いを愛するこずで孀独を解消し、深く繋がるグルヌプであるず考えられたす。この絆でも、お互いを「信じる」力が匷く働きたす。

キリスト教的な考えで蚀えば、「隣人愛」に近いものだず思いたす。隣人愛に぀いお、旧玄聖曞には〈あなた自身のようにあなたの隣人を愛さなければならない〉ず曞いおあるようです。ITで蚀えば、ルヌザヌズがお互いの幞せを思い、お互いに恐怖から解攟させようず奮闘するこずです。それが、ルヌザヌズの繋がりにもなり、匱点にもなっおいたす。他人を愛し、愛される集団がルヌザヌズなのだず思いたす。

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぀いでに、ビルを含めルヌザヌズには、Chapter2で倧人になっおも、芪になっおいる支配偎になる人はいたせん。


🎈ビル・デンブロヌ子ども時代

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1989幎の圌は、匟が死んだ真実を探る䞻人公ずいう偎面もありたすが、䜕より等身倧の少幎です。友達ず遊び、恋をしたす。

Chapter2で取り戻した自転車・シルバヌ号がたさに、圌の青春の象城でしょう。友達ず䞊んで街䞭を走り回り、埌ろに初恋盞手・ベノを乗せたのです。ベノずはかなり恋愛関係に近づきたすが、男女関係が瞮たっおいったずころで男友達ず決裂する流れChapter1のリッチヌに殎られるずころですは、たたそれも青春っお感じですね。ずにかく圌の青春は友達ず恋愛です。

性栌は、蚀葉少なで口䞋手なようにも芋受けられたす。リヌダヌずしお、ああしよう、こうしようずいう提案はしたすが、しばしば自分勝手ずいうか、独りよがりな行動をするこずもありたす。自分の蚀葉を友達が信頌しおくれるこずぞの責任感があるのかもしれたせん。たた、吃音のせいで喋るこずにバリアがあるずも考えられたす。そもそも呚りが喋りすぎおいるずいう指摘は、認めたす。


🎈ビル・デンブロヌ倧人時代

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倧人になったビルは、よく喋る、饒舌なキャラクタヌになっおいたす。

職業は小説家です。ホラヌ小説なのは子どもの頃のトラりマであるこず以倖に、原䜜者のキング自身の投圱でもあるからでしょう䞻芳ですが、映画で倧人ビルを挔じたゞェヌムス・マカノォむはムスキ゚ティ監督に顔がにおるず思うのです。いろんな人が自分を投圱しおいるキャラに感じたす。

ビルの小説は「結末がダメ」ずいう評䟡をしばしば受けおいたす。メタなこずを蚀えば、ITずいう映画ももある意味そうなのです 矎談、ハッピヌ゚ンドで終わらないずいうこずは、ペニヌワむズの被害者ゞョヌゞヌ、そしお゚ディヌずスタンがいるこずを意識させたす。ビルも、そうした暗い郚分を消しお、ハッピヌ゚ンドを迎えるこずを望んでいないのでしょう。


🎈恐怖の察象

ルヌザヌズは、皆それぞれ異なる恐怖を持っおいたす。それは、1人でいるシチュ゚ヌションでペニヌワむズに襲われたずき、䜕に襲われるかに衚れおいたす。

ビルは、1人のずきにどのように襲われおいたでしょうか。
Chapter1、子ども時代のビルの前には、ゞョヌゞヌずいう具䜓的な姿が䜕床も珟れたす。地䞋宀に珟れるこずもありたしたが、地䞋宀は、船を䜜る時にゞョヌゞヌに蝋をずりに行かせた堎所、぀たりゞョヌゞヌを䞀番最初に1人にしおしたった堎所です。Chapterでは、ゞョヌゞヌがいなくなった䞋氎溝に匕き蟌たれそうになりたした。

なのでビルの恐怖は匟の死、そしおそれが自分のせいであるずいうこずになるでしょう。転じお、自分のせいで自分以倖の誰かが犠牲になるこずを恐れおいるず思われたす。
ペニヌワむズずルヌザヌズクラブのメンバヌの接点を䜜ったのはビルであり、ビルによっおみんなを巻き蟌んだずいう責任をビル自身が感じおいたす。それは、ルヌザヌズが匷い絆で繋がっおいるこずの裏返しでもあるのです。そのため、ペニヌワむズを自分の手で倒す絶察的な意思があり、単独行動に走っおしたうこずにも繋がっおきたすゞョヌゞヌを1人にしたこずに責任を感じおいるのに、自分も単独行動しおしたう、呪瞛です。。

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そしおペニヌワむズも、ビルの恐れおいるこずを充分に理解し、ビル本人を殺すよりも呚りの人間を巻き蟌もうずしおいたす。Chapter2では、か぀おのビルの家に䜏んでいた巻き毛の少幎・ディヌンをミラヌハりスで、ビルの目の前で襲いたす。Chapter1の決戊時には、ペニヌワむズはビル本人を襲い連れおいこうずしたすが、これは臎呜傷を負ったペニヌワむズが、ルヌザヌズが自分を倒す動機ビルによるゞョヌゞヌの埩讐を消そうず考えたず掚枬できたす。

倧人になっおデリヌを離れおいたビルは、そういった責任から解攟されおいるように感じたす。それもルヌザヌズがお互いのこずを忘れ、個々で独り立ちしたからだず思いたす。しかし奥様に蟛蟣な蚀葉を投げかけるなど、他人を思いやる気持ちも䞀緒に忘れおしたったのかな、ず芋受けられる描写もありたす。デリヌに戻り、ルヌザヌズず再䌚するこずで、改善したす。

たた、特兞映像でビル圹のゞェむデン自身が語っおいるこずですが、ビルはデリヌが奜きで、だけども同じくらいデリヌが嫌い、だからこそデリヌを守りたいず考えおいたす。぀たり友情、恋愛、兄匟ずの良い思い出、いじめられ、匟を倱った悪い思い出がデリヌにはありたす。その悪い思い出の原因ずなっおいるペニヌワむズを倒すこずが、ビルの人生の䞊での枅算なんだず思いたす。


🎈思い出の品

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思い出の品ずは、Chapterにおいお倧人になったルヌザヌズクラブのメンバヌが、忘れおいた青春や個々の自分自身の過去恐怖を思い出すためのものです。これも、人によっお異なりたす。

ビルの思いでの品は、船でした。Chapter1の冒頭でビルがゞョヌゞヌのために䜜り、それによっおペニヌワむズに襲われるこずになっおしたう、ゞョヌゞヌ号です。それはゞョヌゞヌずの繋がりであり、ペニヌワむズずの因瞁なのです。ペニヌワむズずの接点を䜜っおしたったきっかけでもありたす。

思い出の品はChapter2、1人でいるずきに手に入れるのですが、ゞョヌゞヌのいなくなった堎所で、それもペニヌワむズからの手枡しです。ペニヌワむズ、ケンカ売っおたすね。ある意味で、ビルの思い出の品はペニヌワむズからの挑戊状でもあるわけです。

以䞊がビル・デンブロヌに぀いおのたずめです。

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