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ジャパンモビリティショー2023に行ってきた

11月2日にほぼ終日ジャパンモビリティショーの会場をうろちょろし、いろんなブースを観てきた。従来のモーターショーからリブランディングされ、今回から「モビリティショー」になったが、個人的には以前よりも楽しめる内容になったと感じた。

モーターショーからモビリティショーへ

多彩なモビリティ展示

以前は(当たり前だが)四輪車や二輪車中心の展示だったが、今回は多様なモビリティが展示されていたのが特徴的だと思った。

各メーカーが次世代型の車両、パーソナルモビリティを展示。一部の企業は空飛ぶクルマ(eVTOL)や航空機の展示も行っていたが、鉄道車両や月面探索車両まで展示されていたのはなかなか幅広なラインナップだと感じた。
次回は海のモビリティも加われば、モビリティショーとしてのラインナップは完璧になるのではないかと思う。

多様なモビリティ展示

各社のコンセプトモデル

従来のモーターショー同様、各社はコンセプトモデルを発表。
トヨタのEVバンコンセプトの「KAYOIBAKO」、ホンダ・ソニーのアフィーラ・プロトタイプ、スズキのEV世界戦略車第一弾「eVX」あたりが日本初公開となったのに加え、ホンダやスバルの空飛ぶモビリティあたりが気になった。

一方で、過去のモーターショーに比べると、ワクワクする個性的な車両はほとんど見られず。そういうコンセプトモデルの技術をどう現実に取り入れていくのか、という考え方は今の時代のスピード感に合わなくなっているのかもしれない。

2005年のモーターショーにて撮影
2011年のモーターショーにて撮影
2013年のモーターショーにて撮影

スタートアップ展示

「Startup Future Factory」には様々なモビリティスタートアップのブースもあった。個人的に気になったのは、「気球でほぼ宇宙旅行」ができるらしい岩谷技研。来年には商業飛行を開始するらしい。マジか。

岩谷技研の気球

Tokyo Future Tour

数分の導入映像から始まり、未来をちょっとだけ体験できる展示がたくさんあった。予約して体験するものがたくさんあったので、ここをしっかり体験できればもう少し未来を感じられたかもしれない。

体験コンテンツはトヨタ紡織が行っていたMOOX-RIDEだけ予約して体験できた。透明ディスプレイを使用したARや振動・ミストなどをつかった演出は「動く4D映画館」という感じ。自動運転時代になったら、移動中にいろんな体験ができる車両が出てくるのかもしれない。

過去からの気になる変化点

2005年に東京モーターショーに初めて行って以来、毎回ではないが何度か観に行って、気になった点にも触れておきたい。

海外メーカーがほぼいない

BYDが大きな展示を行っていることが注目されたが、一方で欧米メーカーの縮小が著しいと思った。モーターショーそのものの意義が変化していることに加え、日本のプレゼンスが落ちていることの証左ではないかと思う。

部品メーカーの展示もかなり縮小

以前は技術展示のようなものの展示スペースもそれなりにあったと記憶しているが、今回はその部分はかなり小さくなっていた気がする。アナリストの時は実物を見ながら勉強する良い教材だった。

海外からの集客

コロナの影響もあるのかもしれないが、モーターショーの時はアジアからたくさん見に来ている人がいたと思う。今回は、そういった人はほとんど見なかった(ゼロではなかったが)。これも相対的に日本自動車産業への注目が薄れいているということかもしれない。

おわりに

ちょうど昨日で開催期間が終了したが、111万人の来場数とのこと。
11月2日は平日も関わらず、家族連れをたくさん見かけたし、フードトラックを楽しむ中高生くらいの団体も見かけた。モビリティショーへのリブランディングはひとまず成功と言ってもいいのではないか。

単なるハードとしてのモビリティではなく、サービスと一体となった新しい世界観を提示し続ける場であってほしいなと思う。

個人的反省点

移動ストアとして展示してあった「e-Pallete」は予約がいっぱいで入れなかった。車両内部の高さなどを実際に体験する良いチャンスだったのに。残念。体験コンテンツは予約必須のものが多かったので、しっかり事前調査してから行けばよかった。

おまけ

今回公式アプリとして「推しモビ図鑑」「PAZR」の2つのアプリが活用されていたが、どちらも非常に便利だなと思った。

「推しモビ図鑑」は各展示のところにQRがあり、それを記録しておくと、後からでもアプリ上で確認できる仕組み。自分の気になった車両を記録しておけば、後から説明文を読んだりできるので非常に便利だと思った。
(ただし、会場内のドコモの電波環境が劣悪すぎて、ちょっとイライラしたけど)

「PAZR」は体験を記録できるライフログアプリで、アクティビティなどの体験証明をコレクションできる。こういうイベントだけでなく、地域創生なんかでも使えそう。今後、記録できるものが増えていくことに期待。

以上

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