「面白いほどわかる シニアのための脳の新常識」個人的まとめ

この本の個人的なまとめです
まとめは自分用なので、間違っているかもしれません。
後半の食べ物の部分は、自分で食べる参考と、自分の親に買ってみようかなと思いました。

加齢による単純な物忘れ
・一部を忘れる
・物忘れの自覚がある
・探し物などは自分で見つけようとする
・日常生活への支障はない
・きわめて徐々にしか進行しない
 
認知症による物忘れ
・すべてを忘れる
・物忘れの自覚がない
・探し物などは誰かが盗んだなど人のせいにすることがある
・日常生活への支障がある
・進行する

軽度認知障害=MCI
・認知症ではないが認知機能が低下している状態
・1年で5~15%、4年で40%の人が認知症に移行するといわれる。
・16~41%の人は健常な状態に回復する。

認知症
・2025年に認知所患者は約700万人 高齢者の約5人に1人になる
・70種類以上ある
・最も多いのがアルツハイマー型認知症約7割 
・脳血管性認知症が2割 
・レビー小体型認知症が4%ほど
・認知症は、意欲、感情、記憶力が衰える
・認知機能の低下はまず意欲の低下から始まることが多い
・認知症患者の余命は発症から5年から12年程度

アルツハイマー型認知症
・約20年かけて発症にいたる
・行動そのものを忘れてしまうような記憶障害が特徴
・神経細胞にアミロイドβというたんぱく質がたまって、神経細胞を破壊
・アミロイドβは眠っている間に脳髄液によって洗い流されている

脳血管性認知症
・脳血管障害で脳への血流が阻害されて脳の一部が壊死することで起こる
・運動や知覚の麻痺、言語障害が現れることが多い
・再発が防げれば、症状悪化もある程度防ぐことができる

レビー小体型認知症
・レビー小体というたんぱく質が脳にたまり、神経細胞を破壊する
・記憶障害や幻視といった症状がある
・日によっての調子のムラが大きい
・手足の震えや筋肉がこわばる「パーキンソン症状」が出ることも
・αシヌクレインが異常に凝集すると「レビー小体」という異常なたんぱく  質になる。αシヌクレインが異常凝集する理由は完全にはわかっていない

レビー小体型認知症とパーキンソン病の違い
・どちらもレビー小体の蓄積が原因
・認知症の場合は大脳皮質や大脳基底核など広範囲にレビー小体が蓄積
・パーキンソン病では、脳幹の黒質部分にレビー小体が蓄積。


脳のこと
脳の機能
・記憶力や情報処理能力のピークは18歳前後
・集中力のピークは43歳前後
・新しい情報への理解能力のピークは50歳前後
・語彙力は60代後半から70代前半がピーク
・海馬では毎日0.1%の神経細胞が生まれ変わっている

脳の萎縮
・30代から平均で年0.2%程度萎縮
・70代になると年平均0.5%程度萎縮
・75歳ぐらいで30代とくらべて1割程度小さくなる

脳の老化
・脳の血流低下が老化の一因。動脈硬化の改善が有効
・加齢で神経伝達物質が減少すると認知機能が低下しうつになりやすくなる
・前頭葉の機能が低下すると意欲も低下して、何をするのも面倒に感じるようになる
・高齢者の10%前後、入院中の高齢者の30~40%がうつ病だといわれる
・老人性うつ病は痛みなど身体的な不調を伴うのが特徴
・セロトニンは痛みを緩和する働きもあるため、分泌が減ると関節痛などさまざまな痛みが増す

慢性炎症
・ゆるやかな炎症が長期間続くこと
・アルツハイマー型認知症の発生リスクを高める
・アトピー性皮膚炎や糖尿病、リウマチ、歯周病のほか、ストレスによっても起こる。

脳に悪いこと
・嗅覚障害があるとMCIリスクは2倍 アルツハイマー型認知症リスクは3~5倍
・軽度難聴者の認知症リスクは2倍 中度難聴者のリスクは3倍
・嚙み合わせが一部損なわれた人は認知症の症状が1.34倍現れやすい
嚙み合わせが全くないと1.54倍
・慢性歯周炎があるとアルツハイマー病発症リスクが1.7倍
・サラダ油やごま油など一般的な植物油に含まれるオメガ6系脂肪酸をとりすぎると体内の炎症反応を促進する
・葉酸が不足している高齢者は認知症リスクが高い
・ビタミンEの摂取が少ない人は5年間で2倍記憶力が低下した

脳によいこと
・筋肉をよく動かすと、脳の神経細胞が減るのを防ぎ、増やす効果のある「マイオカイン」というホルモンが分泌される
 マイオカインはシナプスの働きも高めてくれる
 マイオカインの一種である「イリシン」は、アミロイドβの蓄積を抑える
 定期的な運動をしている人の認知症リスクは約30%低く、アルツハイマー型認知症では45%低い。イリシンにはインスリンの分泌を高める働きや、動脈硬化を予防する働きもある
・有酸素運動を行うとBDNF(脳由来神経栄養因子)というう神経細胞の発生や成長などを促す脳の栄養分が増加する
・1日40分のウォーキングを週3回1年間続けると、海馬の容積が2%増加
・認知症リスクが最も低い睡眠時間は5時間から7時間
・孤独は認知症リスクを91%高める
・毎日人に会うと認知症リスクは4割減
・40歳から69歳の調査 趣味のある人は認知症リスクが18%低い
・65歳から69歳では、趣味がたくさんある人は認知症リスクが32%低い
・インドの研究 1日30分の瞑想を半年続けたところ、認知障害やアルツハイマー型認知症の患者の灰白質の増加が認められた
・簡単な計算問題に短時間取り組むだけで、前頭前野を中心に脳が活性化する音読も脳を活性化するトレーニングになる
・3Dのマリオゲームで小脳の灰白質が増加がみられたという研究がある
・血中DHA濃度が高い人ほど認知症リスクが減るという報告がある
・オメガ系脂肪酸である「αーリノレン酸」を摂取すると一部がDHAに合成される。αーリノレン酸はしそ油、亜麻仁油、えごま油、ナッツなどに含まれる
・ビタミンB群はドーパミンなどの神経伝達物質を作り出すのに必要

脳と腸の関係
・脳と腸は密接に影響しあっている
・セロトニンの約9割は腸で作られている
・ドーパミンやノルアドレナリンの一部も腸で作られる
・パーキンソン病やアルツハイマー病、多発性硬化症などの疾患がある人は 腸内細菌の多様性が低いことがわかっている


脳に良い食べ物

チョコレート 
・カカオ含有量60%以上のものを1日22g程度
・海馬に多く存在し、神経細胞を作ったり再生したりするBDNF(脳由来神経栄養因子)を増やす

緑茶
・カテキンが海馬の神経細胞の増殖を促し、生存率を高める。
・老化に伴う酸化的損傷や脳の萎縮を抑える可能性がある
・テアニンがストレスによる脳の萎縮を抑える

コーヒー
・カフェインはアミロイドβが作られるのを抑え、除去を促進する

わさび
・ヘキサラファンという成分が高齢者の記憶機能を改善する効果がある

きのこ
・キノコを食べない人と比べて、一日0.1~14.9g食べる人は19%、15g以上食べる人は、認知症リスクが44%低い

くるみ
・くるみ10粒で一日に必要なオメガ3脂肪酸がとれる

ブルーベリー
・高齢者の認知機能を改善する

チーズ
・チーズを食べる習慣のあるひとはアルツハイマー型認知症の発症リスクが低い
・カマンベールチーズがアミロイドβの蓄積を減らす

ターメリック
・クルクミンがアミロイドβが脳に蓄積するのを防ぐ

大豆
・女性は、イソフラボンの摂取量が多くなると10年後の認知機能低下リスクが低くなる

赤ワイン
・毎日3~4杯ののワインでアルツハイマー発症率が4分の1低下

ココナッツオイル
・中鎖脂肪酸(MTC)が脳のエネルギー源になり、認知機能の改善が期待されている

認知症の薬
レカネマブ
・2023年12月に発売されたアルツハイマー型認知症治療薬
・アミロイドβを除去する
・軽度認知障害(MCI)または軽度のアルツハイマー型認知症の人に使用する
・認知症の進行を7.5か月遅らせる効果

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