【トビタテブログ】私のビジョンとトビタテ留学
この度、トビタテ!留学Japanよりご支援をいただき、災害分野への貢献のためトルコ・シリア地震の被災地トルコに1年間留学することになりました。
【留学のテーマ】
トルコ・シリア地震の被災地トルコで、被災者の「聴こえない声」を聴く
私のビジョンは、神戸出身者・音楽家・研究者というバックグラウンドを活かして「誰一人取り残さず、被災者が主体的に生きられる災害に強い地域づくり」を実現することです。具体的には、2023年2月6日に発生したトルコ・シリア地震の被災地で、Yeditepe大学の客員研究員としてコンテナハウスで被災者と生活を共にしながら調査を行います。また、現地の研究機関Kalkınma Atölyesi と協力しながらトルコの教育複合施設で災害大国日本で培われてきた災害の知識・歴史・文化を発信し相互の事例を学び合う、身体・言語実践を通じた防災啓発教育を行うなどの実務経験を積んでいきます。トルコの人々の声を映像・写真・文章として日本の被災地の追悼式典や学校などで発表したり中学・高校で災害に関する科学教育を行うほか、研究の成果を博士論文・書籍として発表します。被災者の方々と一緒にテント・コンテナハウスで生活しながら集めた人々の語りから浮かび上がる「聴こえない声」を社会に発信し新たな知と行動の循環を作り出していきたいです。多様なアクターとの関わりを通じて研究と現場の声を繋ぎ、被災者の日常に寄り添う災害知の社会実装を行う災害分野のグローバルリーダーとして、「誰一人取り残さず、被災者が主体的に生きられる、災害に強い社会」の実現に取り組みます。
7/30、31の2日間にわたる濃密な事前研修を通して世界各地で共に頑張る同期と出会い、フィールドに繋がる貴重な人脈を得、さまざまなことを学ぶことができました。研修で学んだことのなかでも、①心身の安全・健康を第一に考え、つらいことは我慢しすぎないこと。その一方で目の前のことに飛び込み、なんでも自分の目で見てみること②ゴールから逆算した短期集中を繰り返しながら問いの解像度を上げ、自身の計画を定期的にブラッシュアップしていくこと③実際の経験に対して自分がどのように反応するのかを内省し書き留めるなど現地でしかできないことを見極めて優先順位をつけること、の3点を心に留めて留学先での一日一日を大切に過ごしたいと思います。
支援者・事務局の皆さま、これまでの歴史を築いてこられた先輩トビタテ生、対話を通じて私にいろいろなことを教えてくれたフィールドの方々、大学の先生・国際課の皆さまをはじめとする留学を支えてくださった方々、および未来のトビタテ生・これから留学を志す方々に対して恩返し・恩送りできるよう、頑張ってきます。
行ってまいります!(2024/8/4)