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フィードバックの極意⑦「一生懸命な姿勢」

「とても有意義な時間だった」
会議やミーティング、コミュニティや勉強会。人と人とが集まる場において、「良い時間だった」と感じるときと「時間の無駄だった」と感じるとき。いったい何が違うのだろう?

様々な要因があるけれど、一つの仮説として浮かび上がってきたのが
「参加者のフィードバックの力」

「一人ひとりのフィードバック力が上がると、場の価値(時間的価値)が上がる」
「フィードバック力が高い人が集まる場は、良い場になりやすい」
「ではフィードバック力を上げるには、どうすれば良いのか?」

そんなことを思った著者が感じた、身近なフィードバックの達人にフィードバックの極意を教えてもらうこのコーナー。

第七回のゲストは今年で創業102年目を迎える株式会社国宝社の役員、木村秀継さんです。

野見「木村さんのフィードバックって、相手の発言の内容もさることながら、その他の部分にもフォーカスして(たとえば部屋の小物とか、髪型の変化とか)をされている印象があるのですが、木村さんが思うフィードバックの極意って何ですか?」
木村「私はフィードバックとは“互いにエネルギーを与えあいながら、切磋琢磨すること”だと思っています」
野見「ほうほう、なるほど。 ちなみに切磋琢磨というのは、お互いに競い合うという意味合いでしょうか?」
木村「いえ、どちらかというと元気を与えあうというイメージです。あの人が頑張っているから、自分も頑張ろうとか。ちょっと元気がなさそうだから、元気づけてあげようとか。そういったことをやり取りするのが、フィードバックだと思っています」

なるほど! エネルギーを与えあうのがフィードバック。フィードバックの目的は相手にエネルギーを与えること。これは非常に分かりやすい。

野見「ちなみにエネルギーを与えるには、何をどうすれば良いのでしょうか?」
木村「そうですね。シンプルにいえば“一生懸命な姿勢を見せる”ということになるでしょうか」
野見「一生懸命な姿勢、ですか。ちなみにそれって、どうすれば持てるようになりますか?」
木村「一つには“終わりを意識する”ということが大事になると思っています。私が思う終わりとは、自分が亡くなったあとに、ご先祖様のところにいって、なんと言われたいか。木村家の子孫繁栄において、自分の先祖と自分の子孫の間にある自分の役割とは何か。そういったことを意識して生きることによって、今を大切にする意識を持てる。それが終わりを意識するという意味であり、それが一生懸命な姿勢を体現していることになると思っています」

なるほど! 自分の命というのは、歴史の中の一部であるという意識。この意識が、自分の今この瞬間の生き方に繋がり、それが一生懸命な姿勢となって相手にも伝わる。その姿勢(エネルギー)を与えあうこと、これがフィードバックの極意であると。

今回は“在り方”の部分を教わった。自分も相手も、歴史の一部であるという意識。すぐに忘れてしまわぬよう、今日は自分のルーツを調べてみよう。

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