見出し画像

フィードバックの極意④「フィードバックの目的を明確にする」

「とても有意義な時間だった」
会議やミーティング、コミュニティや勉強会。人と人とが集まる場において、「良い時間だった」と感じるときと「時間の無駄だった」と感じるとき。いったい何が違うのだろう?

様々な要因があるけれど、一つの仮説として浮かび上がってきたのが
「参加者のフィードバックの力」

「一人ひとりのフィードバック力が上がると、場の価値(時間的価値)が上がる」
「フィードバック力が高い人が集まる場は、良い場になりやすい」
「ではフィードバック力を上げるには、どうすれば良いのか?」

そんなことを思った著者が感じた、身近なフィードバックの達人にフィードバックの極意を教えてもらうこのコーナー。

第四回のゲストは日本アンガーマネジメント協会の須田愛子さんです。

野見「愛子さんのフィードバックって、どんな方に対しても的確で、良い意味でフィードバックの教科書に出てきそうな感じを受けています。愛子さんが思うフィードバックの極意って何ですか?」
愛子「まずはフィードバックの目的を明確に持つことです。フィードバックの目的によって、フィードバックの仕方を変えています」
野見「なるほど。たとえばフィードバックの目的にはどのようなものがありますか?」
愛子「そうですね。たとえば私が参加しているスピーチの訓練の場では、相手のスピーチがより良くなるためにはどうすれば良いか、というのを目的にフィードバックをしています」
野見「面白いですね。その場合のフィードバックはどのようにされるのですか?」
愛子「はい。まずは相手の良いところをほめる。そして、もっとこうすれば良くなる、というところを伝える。そして最初とは別の良いところをほめる。この3つをセットにしてフィードバックをしています」

なるほど! まずはフィードバックをする際に、目的意識を持つこと。当たり前だけれど、これが出来ていないことが多々ある。そのうえで、目的に沿ったフィードバックのやり方を練習していけば良いのか。

もう少し聞いてみたくなった。

野見「ちなみにそれ以外にフィードバックの目的はありますか?」
愛子「はい。たとえば私が毎週日曜日に参加している読書会では、相手の発表を聞きながら、自分の体験と紐づけてフィードバックするようにしています。そうすると、お互いの共通体験ができて、自己開示レベルが上がるから、より親密になれる。つまり、親密度を深めるということを目的にしています」

なるほど! 自己開示レベルで、相手との親密度が深まる。その為の共通項を探すうえで、実体験と紐づけるフィードバックをする。

僕が愛子さんに感じていた「的確なフィードバック」の裏には、明確なロジックがあった。これもやはり、日々の訓練の賜物だろう。これから一つ一つのフィードバックに対して、目的意識をもって臨むことをここに誓います。


よろしければサポートをお願い致します! いただいた金額は活動費にさせていただきます!