ぜいたくなんて日常だ【新聞掲載】
私にとって、ぜいたくは日常だ。
どんなに裕福な暮らしをしてるかって?
家にプールがある大豪邸で……
なんて言えたらいいけれど、現実は6畳間に住む貧乏大学生である。
週に1回、自作の茄子の煮浸しをつまみに、1本130円の発泡酒を飲む。
こんな些細なことが、私にとってはぜいたくである。
何を隠そう、日常のレベルが高いのではなく、ぜいたくのハードルが極端に低いのだ。
少し前までは、大人数での外食や飲み会の方が好きだった。
でも、気付いてしまった。
自分の好きなものを好きなときに飲み食いし、好みの邦ロックの曲をかけながら、「ぷはーっ」と息を吐く楽しさに。
その質の高さに。
おまけにお金もかからないときたら、これに勝るものはない。
ぜいたくがしたいけれど、お金も時間もない。
そんな話をよく聞くし、ほんの最近まで私もそう思っていた。
でも少し見方を変えれば、ぜいたくって案外すぐ側にあるのかもしれない。
え?
ホテルのフレンチが食べたいなんて、一言も言っていませんが!
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