世界への挑戦

画像1 2020年1月1日。ひとりの日本人選手が英国の名門クラブに加入した。 その名は《南野 拓実》。彼が初めて、欧州の舞台に挑戦したのは今から5年前だった。セレッソ大阪からザルツブルクへと移籍した。瞬く間に不動のレギュラーへと成長し、国内リーグ6連覇に大きく貢献した。リヴァプールは彼をセレッソ在籍時の2013年から水面下で追っていたという。獲得に動く決め手となったのはCLでの直接対決だ。舞台はAnfield。その試合で1G,1Aをマークし、実力を目の当たりにしたクロップが関心を強め具体的な交渉に発展した。
画像2 背番号は『18』。 プレミアリーグで固定背番号制が導入された1993年以降で背負ってきた選手は8人。南野が9人目の選手となった。過去にリヴァプールの18番を背負って活躍してきたレジェンドを思い浮かぶだろうか。 ワンダーボーイとして愛された元イングランド代表マイケル・オーウェン。強烈な左足のキックを持ち、左サイドでハードなプレーを見せた元ノルウェー代表ヨン・アルネ・リーセ。ハードワークが定評の元オランダ代表ディルク・カイトなどが背負ってきた歴史のある番号だ。
画像3 冬に移籍してきて、これまでに奪ったゴールは0。最近、このような記事を多く見る。しかし、世界からあまり注目されていないオーストリアのクラブから世界最強のクラブへと移籍してきたのだから、最初から上手くいかなくて当然だろう。 プレミアリーグは世界最強で最高のリーグ。あらゆる面で適応するまで時間がかかる。しかも、コロナウイルスという未知なウイルスと異国の地で戦い続けている。その難しさは、自分達が想像するはるか上だろう。 南野に対してのクロップの信頼も揺らいでいない。
画像4 加入して、すぐゴールを求める人はなんなんだろう。確かに、サッカーの試合で1番盛り上がるシーンは得点シーンだ。それは俺たちファンの感情だ。もちろん、選手にとってもゴールはとても大切な結果となる。でも、ゴールよりも大切な事はある。それは【チームメイトとの信頼関係】だ。異国の地で、言葉も中々通じない中サッカーをやっても上手いプレーは絶対にできない。 何が言いたいかというと、すぐ結果を求めるのではなく、選手を温かい目でチームに迎え、長い期間で選手の活躍を見届けることが1番大切なことだと思う。
画像5 リヴァプールの前線3人は世界トップクラスだ。南野はその3人に割って入るだけの才能をもっている。 サラーは、誰もがパスが最適なシーンだと思っていても強引にシュートを撃つ。フィルミーノやマネから不満に思われても、OBやファンから〔自己中〕〔あまりにも利己的〕だと批判されても、強気な姿勢を貫いている。やはり、世界最強のクラブで活躍し続ける為には、サラーのような強気な姿勢や気持ちがとても重要になってくると思う。だから、南野も遠慮せずに、どんどんシュートを狙っていっていい。その姿勢が自分に自信を持たせると思う。
画像6 Anfieldの地で、リヴァプールのユニフォームを着て、暴れ回る姿を見れるのはそう遠くないうちにくる。 リヴァプールのレジェンドになれる 才能をもっているのだから、その才能を異国の地で存分に発揮してほしいと願っている。 世界への挑戦はとても簡単な事ではない。誰もがそう思っている。 You'll Never Walk Aloneだろ。 君はひとりではない。 監督,選手,サポーター,チーム関係者 みんなで共に歩んでいこう。勝利を掴み取るために。

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