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西田の論壇:コロナ禍「日本のIT敗戦」の深層を考える

毎週西田宗千佳が、知財、IT産業、ネット、放送にまつわる問題や社会現象を分析、考察していきます。

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コロナ禍では感染防止・状況改善のために、さまざまな施策が行われてきた。その中にはITが絡むものも多数ある。リモートワークなど、ITがあって実現できたことも少なくない。

だが、こと国の施策でいうなら、ITを使ったものは大きな課題を抱え、うまく行かなかったものも多い。典型例が接触確認アプリである「COCOA」だ。そして、ワクチン予約サイトに関わる事象も、「トラブルを抱えているもの」に数えていいだろうと思う。

報道・記事執筆という側面からとはいえ、ITに関わるものの一人としては残念に思うことばかりだ。

一方、こうした事象はなぜ起きるのか? いくつかヒヤリングした上で考えると、「少し視点を変えた方がいい」とも思った。

今回は、コロナ対策も含め、日本の行政によるIT施策に問題が起きやすい理由はなんなのか、その理由を改めて考えてみた。

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