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エムツー・堀井直樹社長に聞く「ゲームを未来に残すには」(06)

毎月専門家のゲストをお招きして、旬なネタ、トレンドのお話を伺います。


有限会社エムツーの堀井直樹社長との対談、最終回となる第六回をお送りする。話として切りづらく、続いている部分が多いため、最終回はロングバージョンでお送りする。

100年後に、過去のゲームを歴史資産として残すには何をすればいいのか? そこでは、ソフトを動くようにすることも重要だが、同時に「あの時の風俗」を再現し、理解してもらえる可能性を残すことも必要になってくる。では、それは実際に可能なのか? さらに、ネットワークゲームの時代の難しさをどう考えるのか?

さらには、文化としてゲームを残すだけでなく、ビジネスとして継続するにはなにが必要で、今、どんなことができるのだろうか。


■厳密な「ゲームの保存」を考える

西田:で、最後にもうひとつふたつ聞いておきたいのは……わりと最初の話に戻っちゃうんですけど。

ゲームを残すというか、ゲームをちゃんと同じように遊べるようにする時に、結局最終的には、なにをやっていかないといけないんでしょう?

堀井:僕がさっきまで話してた話というのは、商業ベースで、要するに娯楽を商業に乗せるための話なんですよね。

逆に、国会図書館に保存されているアプリケーションとか、書籍等くっついてる付録でもいいんですけど――そういうものを動かすために作らなきゃいけない保存環境というのはたぶん全然違うんです。

西田:うん。

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