”本気”の感染が、可能性を無限大にする
重松清さんの短編小説『青い鳥』は”いじめ”に本気で向き合う教師の話だ。主人公の村内先生は、強度の吃音のせいで話すのが苦手だが、言葉を絞り出し、「本気の言葉は本気で聞かないとダメだ」と生徒に伝える。そのメッセージ自体も本気だ。社会学者の宮台真司さんも言っている。「本気は感染していく」と。
だけど、現実世界では本気同士の会話が成り立つことは滅多に存在しない。だからこそ、出会えたときは本当に貴重だ。
3年前、2019年の夏。
本を書きたいと思っていた僕は、原宿にある佐渡島さんの