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ひとよ〜父親のひとごろしのやうな目つきについて

劇場で見逃したものを見るともなしに見るといっても身につまされるものしか見ない、娯楽やエンタメのたぐいを下に見ているのかもしれない

やはり子どものころの刷り込みというかなんというか、ウルトラマンやゴジラや仮面ライダーにワクワクしていた時期もたしかにあったはずだがかなり短かった

下の子特有の背伸び感、オレはオマエらとはちがうという唯我独尊の差別感がそうさせたのであり、やがてアニメは見ない、カラダが受け付けない、来るべき時代を予測できずマイナーの荒野をひとりさまようことになるのだった

その暴力から子どもを守るために妻が夫を殺す映画など撮らなくてもいい、観なくてもいいと思う向きも多いだろう

さりとてやはり人間の業をフィクションがとらえずして何をとらえるのか、現実から逃げていてどうするのかと考えずにはいられない

自分の父親も人殺しのやうな目つきをしている時があった

自分の両親(血縁上は姉夫婦)と自分の配偶者と自分の子の間でやりきれない、やるせないことばかりだったろうし、母を殺すのではないか、母に殺されるのではないかと毎晩のように恐れた

父は断じて怠惰なロクデナシではなく、律儀な働き者で職場では重宝されていたようだが、人に使われて黙々と働く馬力はあっても、家庭人としての能力や責任感にはおよそ恵まれていなかったのか

父を含めた家族のエピソードは山ほどあるが書くのがイヤになってきた

自分はどうかといえば、同じ轍を踏み、自分が感じたのと動揺の事を息子に感じさせてしまった

父は姉や私に悪いすまないの一言もないまま姉に介護されて死んでいった、幸せ者である

息子にはいろいろ悪かったすまなかったと思っているが、いくら謝っても取り返しがつかないし、この先どう関わってよいのかわからない

なんとなく看取られない予感はある、それも人生だとあきらめて、これからはいさぎよく過ごそうと思う





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