![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/142497141/rectangle_large_type_2_0343ac482b2e8baf5ab635848cc0f1e4.jpg?width=800)
独立記念日/原田マハ
とても面白かったです。
さまざまな苦しみや悩みから独立すること、それが自由になる意味だと書かれていました。
それぞれの物語の主人公は女性ですが、抱えている悩みは性別関係なく共感できる内容だと思います。
「缶椿」という話の中に納得するフレーズがあったので共有。
長いものには進んで巻かれるタイプだし、声の大きい人をいつも恐れている。
相手の機嫌が悪いときは、暗雲が通り過ぎるのを身を屈めてじっと待つ。
そうすれば、何もなかったように元通りになる。
いつのまにか身につけた処世術だった。
うーん。まさに自分の性格と同じ。
この物語の主人公が感じている不安や悩みにも、共感できるポイントがたくさんありました。
最後の解説にも納得させられる文章がありました。
人生はままならないものだから、落ち込むことはたくさんある。
でも、ほんのちょっとの気づきが、ほんの一歩を踏み出す勇気が、見える景色をがらりと変えてくれる。
この短編集は、そんな幸福な循環のアソートボックス。
決して大きな変化が訪れるわけではないけど、小さな変化をきっかけに人生が動き出していくイメージです。
そう言う意味では家シリーズの短編集(奥田英朗)に似ている感じもしました。