見出し画像

ワクワクする手帳とで出会いたい手帳難民たち

毎年、店頭に手帳売場が出来るとワクワクがおさえられず引き付けられるように見に行ってしまいます。新しい手帳に未来のスケジュールを入れることは、とてもエキサイティングでワクワクすることだからです。でも、あんなにたくさんの種類の手帳があるのに、毎回「これだ!」と思う手帳を見つけられない人たちがいます。

日付の入った手帳は、1月はじまりのモノ(1月〜12月)、4月はじまりのモノ(4月〜3月)、9月はじまりのモノ(9月〜8月)の3バージョンあります。
1月はじまりの手帳は、だいたい前の年の9月ごろから店頭に並び、4月はじまりは2月、9月はじまりは6月ごろから店頭に並びはじめます。新しい手帳を使いはじめる機会は一年に3回もあります。

1年に3回手帳を買う人がいます。その人たちを手帳難民とよびます。1月はじまりの手帳を買いました。はじめはワクワクして使っていました。あれだけ迷って買った手帳も次第にワクワク感が無くなって行きます。そして、いつの間にか使わなくなってしまいます。文具店に行くと4月はじまりの手帳が並べられていました。今度こそ自分にあった手帳を見つけるんだ、同じ失敗は二度と繰り返さないと息巻いて、手帳を物色します。4月はじまりの手帳を使いはじめました。やっぱり同じです。文具店の前を通ると9月はじまりの手帳が並べられています。気になって仕方がありません。今度こそ自分に合った手帳を見るけてやると気合いを入れて手帳を探します。手帳難民は、手帳が汚くなって新しい手帳を新調するわけではありません。残された手帳は何も書いていないページの方が多いのです。いつの間にか何となく、その手帳を使わなくなってしまうのです。そのときはワクワクして買った手帳を使ってはみるものの、いつも裏切られてしまうのです。

そんなとき衝撃のスケジューリングをしている先生に出会いました。マネジメントゲーム(MG)の開発者・西順一郎先生です。西先生は私が新入社員で勤めていた会社に毎月、MGとコンピュータを教えに来ていました。西先生が教えてくれたコンピュータは『マイツール』という日本人が作った、データベースというプログラムでした。『マイツール』をはじめは楽しくて使っていましたが、いつからかどうやって使っていいのかわからなくなりました。私は『マイツール』の操作は一通り出来るようになりましたが、『マイツール』を仕事にどう使うのかがわからなかったのです。西先生はご自身の著書『マイツール入門』の中で「コンピュータでやることは3つ、それは95%スケジュール管理、3%が名簿、残りの2%が業務管理」と言われています。私は西先生の言う通り『マイツール』で西先生の真似をしてスケジュール管理をはじめました。私の理想の手帳はこれだ!と思った瞬間でした。私は『マイツール』で手帳難民から開放されました。それは文具売り場にある手帳ではなく、なんとコンピュータでした。

2000年になるとコンピュータが当たり前のように一人一台のパソコンになり、パソコンはインターネットにつながり、身の回りのいろいろなやり方が変わりはじめます。パソコンでできることが、ポケットに入り手のひらの中で操作できるスマートフォン(スマホ)で出来るようになりました。私のスケジュール管理も、手帳からパソコン、そして、インターネット上にあるGoogle社が提供する「Googleカレンダー」を使うようになりました。それは、Googleカレンダーで西式のスケジュール管理と同じことが実現できたからでした。Googleカレンダーを使って10年以上になりますが、Googleカレンダーでスケジューリングすることに疑問はありませんでした。でも、何か物足りなさを感じるようになって来ました。

2019年、自分で手帳の製造販売をはじめると、改めて手書きの良さに気づきました。まだ人間の本来持っている能力がまだまだあるのではないか、自分自身の可能性ももっとあるのではないかと思うようになりました。仏教や日本人の智恵の素晴らしさも改めて知るようになりました。今の自分を知ること、自分のことを信じることなど、昔の日本人の智恵の使い方を海外から逆に知るようなことがあります。私たちは便利なことと効率ばかりを優先して、身の回りのことをスマホやインターネットに任せ過ぎているのではないかと疑問を持つようになりました。もっと自分の脳みそを使ってみたい。わくわくしながら手帳に新しスケジュールを書きたい。そのように思いはじめると、スケジューリングは手帳で手書きに、従来のやり方に戻した方がいいのではないだろうかという思いが強くなってきました。それには、それが出来る手帳が必要だと思うようになりました。そして、その思いが強くなり人生が豊になる手帳をつくりました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?