読書記録

思い出が消えないうちに/川口俊和 著

「コーヒーが冷めないうちに」シリーズ、第三弾。
過去に戻れる喫茶店は北海道にもあった!?
訳あって、あの面々が函館にある「喫茶ドナドナ」に向かう。そこでも過去に戻りたい人たちがいた。

1.「ばかやろう」が言えなかった娘の話
2.「幸せか?」と聞けなかった芸人の話
3.「ごめん」が言えなかった妹の話
4.「好きだ」と言えなかった青年の話

切なくてもどかしくて、それでも前を向くための、伝えなきゃいけない想いと、どうしても聞きたい言葉。

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伝えなきゃいけない思いが、誰にだって1度くらいはある。伝えたい思いと聞きたい言葉。それが重なり、思い出がちゃんと思い出となったとき、やっと過去の思いから動き出せるのかも知れない。忘れるのではなく、共に生きるために、前を向く。

想いは一緒なのに、ほんの少しのすれ違いで、言えなかったり聞けなかったり、それがとてももどかしい。切ないけれど温かい余韻が胸を打つ。

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