読書記録

透明カメレオン/道尾俊介 著 (角川文庫)

素敵な声と冴えない容姿を持つラジオパーソナリティの恭太郎とバー「if」に集まる常連が、バーに迷い込んだ美少女の、とある殺人計画を手伝わされる事に。指示は意味不明だが、彼女に惹かれていく恭太郎。消えない傷を持った人達のどこか希望が見えるエンタメ小説。どんでん返しあり、スピードあり、ハラハラもあり。事実が明らかになる衝撃のラストに思わずため息。

*********

いやいや、ラストそうなるとは!!恭太郎たちを振り回す彼女を「嫌な女」と思ったりもしたけれど、ラストで全部持っていかれました。どうしても消えない傷を持っていたバーの常連客、恭太郎、そして彼女。その傷を誤魔化して、でもやっぱり誤魔化す事も騙す事もできなくて。だからバーの名前の「if」に繋がるのなと思ったり。事実が明らかになった時は悲しかったけれど、ラスト、希望にもひかりにも見えた気がしました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?