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詩集「声を聞かせて」

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あなたの声をきかせて。 そしてこっそり私の声をきいて。
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2015年7月の記事一覧

「散り散りに、ハラハラと」

「散り散りに、ハラハラと」

名前を呼ぶのをやめてしまった
手をのばすのをやめてしまった

そばにあったはずの広い空は
はるか遠く
もう
肩越しの世界しかみえない

戻らない恋なら
いつか見た空に
戻してしまおう

散り散りに
ハラハラと

「朗報です」

自然消滅を狙った
あなたに朗報です

3度目の恋は
なんとなく勝手がわかってきて
私を呼びにきたさよならにも
笑顔で挨拶出来たので
その通りに従おうと思います

さよならは言いません
アドレス帳から消した
その瞬間が

合図です
#詩

「夜の散歩」

夜はどこからが夜ですか
誰かの思いは泣いてやしませんか
夜はさよならも言わず
朝に黙って消えていくから
それならばいっそ
今日の夜を
今日の涙を
分け合いませんか? #詩

「Crazy for you」

傷ついたままで
重なっていくのは後悔ばかり
それなのに
それでも
切なくて痛いほど
Crazy for you
#詩

「なんにも知らないで」

とろりとろり感情も甘く溶かしてしまって
涙もどこかに押しやって
初恋のような夢をみましょう
あなたをなんにも知らないで
始まってしまった恋だから

甘く
甘く

*冒頭の「とろりとろり~」の一文は、ツイッタより、フォローさせて頂いてる方からお借りしました。

「はじまりの一瞬」

声にならない言の葉が
ヒラヒラ揺れる
ホロホロこぼれる

さよならは言わない

痛みを振りほどいて
はじまりの一瞬へ

詩「そんな恋だった」

全てが
あなたから始まり
あなたで終わっていく
そんな
恋でした

詩「さよならも言えない」

あと数センチ
君に届かなかった指先
好きだよと言えなかったから
さよならも言えない

消えない想い
消せない後悔
堂々巡り

#詩