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ある日突然B型になりました

生まれた時からO型で、血液型占いはもちろんずっとO型の欄だけを見てきた。

だから、ある日突然「いや、B型ですよ」と言われるとは、露ほどにも思っていなかったのだった。

OよりのB

小さい頃から健康優良児で、これまで医者にかかったのは、高いところから跳ぶ遊びで骨折した時と泥酔して転んで骨折した時くらいだ。どちらも足の指の骨折だったので、手術も入院もしなかった。

もちろん輸血もなし。というわけで、血液型を調べたのは生まれたての時の1回きりだった。

三十路を超えて、とあるクリニックで血液検査をした。未来の出産に備えて、血液型も調べるとのことだった。

そしてそこで発表された結果が【OよりのB】であった。

「正確にはBだけど、薄いからOって判定される時もあるよ」ってことらしかった。

なんじゃそら?そんなんアリですか?あと、今まで信じてきた占いの結果は?

血液型は4タイプだけじゃない

そんな曖昧な結果が出た後、悶々としてネットで調べまくった情報によると、そもそも血液型は4つのタイプで割り切れるものではないらしい。

Aの特徴、Bの特徴があり、どちらかに当てはまる人はそれぞれA型、B型。どちらにも当てはまる人はAB型。どちらの特徴もない人はO型。

ただし、その特徴には濃淡があって、私の場合は「B型の特徴があるけど、部分的で、うっすいです」ということらしい。

B型の中だけでも、普通のB型が「B1」でそこから薄くなるに従って「Bint」「B2」「B3」となり、「B3」よりもさらに薄い「Bx」「Bm」「Bel」「Bend」と続く。私の場合は「Bm」だった。B型の亜型に分類される。

ここまで薄くなると、通常の簡易検査ではB型の特徴がほとんど見えず、O型と判定されるようだ。生まれたての時は簡易検査しか出来ないので、暫定O型ということになったのだろう。

結局、Bってことでいいのか?

夫がB型で、その世間での貶されっぷりを散々笑い者にしてきた身としては、今更B型と言われても気持ちが追いつかなかった。

しかも「Bだけど薄いので、ほとんどOです」みたいな状態なので、余計に混乱した。結局、占いはどっちを見たら良いんだ?

散々考えた挙句、面倒になって、占いを見ることをやめた。OとB、どちらを見ても当てはまるところはあるが、多分A型の欄を見てもAB型の欄を見てもそう感じるだろうと思ったからだ。

そして血液型を聞かれたら「B型です」と答えることにした。理由は単純で、突発的な事故に遭った時に輸血を間違えられたくないからだ。

そういうわけで、OなのかBなのかハッキリしないが、対外的にはBということで落ち着いた。

B型になってみて良かったこと

B型であることを人に話すと、鼻で笑われるのではないかという恐怖があったが、意外にもB型になってみて良かったことの方が多い。

1つ目、他のB型人からの熱いウェルカムを受けること。

2つ目、多少の粗相は「B型だから」で済まされること。

3つ目、血液型によるアイデンティティに振り回されなくなったこと。

やはり鼻で笑われたり、「えー、そうなんですか」と不信用の目で見られることもあるが、もはや純正のB型でもないので全く気にならない。

それに、笑い者にしていた側が言えることではないが、そんなことでマウント取ってくる人を判別するのに丁度良いツールでもある。

困るのは、医療機関での説明がややこしいくらい。ちなみに、輸血は普通の濃いB型を入れて良いらしい。


Bm型が世間に何人くらいいるかは分からないが、亜型内での割合は多いらしい。

いきなりB型宣告をされてショックを受けている人が、今もこの世のどこかにいるかもしれないが、こちらの世界は案外悪くないとウェルカムしておきます。


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