M.Murakami

新興国の経済・金融、国際金融、エネルギー関連の調査・研究活動に従事。ITオンチです。

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最近の記事

インド経済のコロナ渦からの回復

 インドは国連統計によると2021年に名目GDPがイギリスを抜き世界第5位となった。2022年には、IMF統計によると3兆3790億ドルと、日本の80.2%相当に拡大し、世界経済におけるプレゼンスを急速に高めている。  インド経済は、2020年にCOVID19対策の厳格な全土ロックダウンの導入に伴い、マイナス4.2%成長に落ち込んだものの、その後の経済活動優先のコロナ対策の下で概ね順調に回復し、2023年4月初旬に開催されたインド準備銀行(RBI:Reserve Bank o

    • インドの脱炭素目標と              再エネ開発をめぐる政策矛盾   

      インドは、2021年のCO2排出量が2,648.8Mtと世界全体の7.0%を占め、中国(32.9%)、米国(12.6%)に次ぐ世界第3位の排出大国である。インドの排出動向は世界全体の多大な影響を及ぼすとはいえ、一人当たり排出量は1.90t/人と、世界平均(4.81t/人)の40%弱にすぎない。経済発展と脱炭素の両立は容易ではなく、目下のところ、自国製造業振興策が、再生可能エネルギー開発の柱である太陽光発電推進の障壁となっている。 2070年炭素中立化宣言と脱炭素数値目標 

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