犬を好きになりたい人生だった。

犬に乳首を舐め回された話です。

犬、好きですか。

私はそこまで好きじゃないんです。嫌いではないですが。

道で散歩中の犬に遭遇しても、特に感情は動かされないし、友達の家に犬がいても、カワイイ〜って言いながら積極的に撫でようとは思わない。

でも、私だって犬を好きになりたいんです。
TVやSNSはカワイイ犬の画像やどうであふれていますし、世間話で飼い犬の話になることも多い。
犬が好きなら、それらのものが全部楽しめるわけです。
犬が好きな方が、人生の楽しい要素が増えるに違いありません。

犬好きの夫と出会ってからは、犬関連の場所に出かけることも増えましたから、以前より犬に対する感情は前向きになっていたのです。

ところが、先日の出来事で、また犬に対する感情が遠のきました。

生後1ヶ月の赤ちゃんの顔を見せに夫の実家に行ったんです。
夫の実家は小型犬を飼っておりまして、家族のように扱っております。
犬も賢いんでね、自分に関心がない存在に近づいても益がないことはわかっているのか、最初にキャンキャン吠えて匂いを嗅いだあとは、私に近寄ってきません。
夫が抱いている赤ちゃんの方に関心が寄っているようで、赤ちゃんの足をペロペロ舐めたり、フンフン匂いを嗅いでおりました。

それから、珍しく私の方へ近づいてくると、おもむろに私のパイオツにグリグリ鼻をあてて、乳首のあたりをベロンベロン舐め始めたんですね。

おそらく、私の母乳の匂いに反応したんでしょう。
リビングの空気が凍りつきまして、あわてて姑が犬を離してくれましたが、時既に遅しで、私の授乳服は、左乳首のあたりだけヨダレまみれになりました。
どうでもいいですが、私は左乳首の方が母乳の出が良いのです。犬はそんなこともわかるんですね。
姑は、「あら、あら、ごめんなさい」と言うことしかできないようでした。
夫は笑いを堪えているし、義実家一同ぎくしゃくしているし、どうしようもない。
赤ちゃんの顔見せという、ほのぼのイベントが、一転、気まずい空気。
お昼ご飯もいただかず、そそくさと、私達は義実家を辞しました。
私の授乳服のヨダレあとはすぐに乾きましたが、ヨダレ臭はずっと漂っていました。


母乳が出ている限り、また舐め回されるのでしょうか。
これは一般的なことなのでしょうか。
友好的な関係を築いてきた義実家に行きづらくなってしまいました。

やはり、私が犬を好きになれる日は遠いようです。

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