ジェンダーレス
私はジェンダーレスって言葉があまり好きではない。
理由は単純明快。わざわざ分類することでもないから。以上である。
社会はなんでも分類したがる。有名なものはみんな知っての通りLGBTQ。
人間が心の性と体の性が一致している、恋愛対象、性的惹かれを抱くのは異性(性的惹かれを抱くこと自体が普通である)、そういう当たり前と化した社会通念の元LGBTQを始めとした所謂マイノリティと呼ばれる人たちに名前がついている。
私はこう思う。人間なら、なんでも普通だしなんでもありじゃないかと。
なので、男がスカート履こうが、レディースを着ようが、メイクをしようが、女がメンズを着ようが、正直なところどうでもいいのだ。
私自身、ノンバイナリーと呼ばれる人らしく、普段はよくメンズの服を買って着ている。髪は黒髪ウルフで、メイクは普通の人より濃く、スカートも履くし、パンツだって履く。だけど私の感覚では、女だからメイクをしているわけでも、スカートを履いているわけでもないのだ。私が私らしく、私が最も魅力的に見える姿であればなんでもいいのだ。
それをジェンダーレスかと言われたら、なんだかモヤッとしてしまう。なんで?と。なぜジェンダーレスという言葉を当てはめねばならんのだと。
ノンバイナリーという言葉を、これを読んでいる人のどれほどが知っているかは分からないけれど、簡単に言うと、第三の性、男でも女でもない性、表現したい性が男でも女でもない、または自分自身の性別をどちらにも当てはめたくない、などの人たちのことを言う。
私だって少し前までは女の子らしい服だって着ていたし、今だって着る機会はある。けれど重要なのは、「女だから着ている訳では無い」というところ。
これを母に伝えたところ「じゃあ男の子になればいいじゃん」と返された。そして私が婦人科系の症状で悩んでいて「女として生まれたかったわけじゃない」とついこぼしてしまった時「パパとママが悪かったね」「男の子になる手術する?」と言われた。
そうじゃないんだよなあ。と。
男の子になりたいわけじゃない。でも女でもいたくない。この気持ち誰がわかってくれるんだろう……。
男がスカート履くのもよし、女がメンズを着るのもよし、メイクだって男女どちらがしていても普通。そんな世の中で、なぜ私が女として生まれてきたのか。とても疑問に思ってしまう。
実は私自身、アセクシャルという性的指向も持っていて、将来誰かとお付き合いすることも結婚することも出産することも少しも考えていないし、正直なところ嫌悪感すら抱いている。
そんな私がなぜ女として生きているのか。
ノンバイナリーでありアセクシャルである私。
アセクシャルだからノンバイナリーなのか。ノンバイナリーだからアセクシャルなのか。
多分両方違うようで、両方影響しあっているようで。
ジェンダーレス。
そもそも服もメイクも人間のためのものなんだから、人間が正しく使ってればいいじゃん。
私はただの人間になりたい。
人間とはなんだろう。赤ちゃんの時に判別される女性と男性を見分ける性器がなければ人間では無いのだろうか。
なんだかどこにも行き場のない、答えのない疑問が頭に浮かんでしまったので書いておこう。
そんな、特に意味も持たない記事になってしまった。
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