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2月の好きになった本

読書メーターの記録まとめ。
2月もたくさん読めて、14冊。

今月は友人から勧めてもらった「子どもたちは夜と遊ぶ」が重たくって、
なかなか新しい本に出会うのが難しかったなあ。
それでも、大好きなマハさんの画家シリーズ・音楽テーマの小説を読めたのは嬉しかった。その中でも、好きになった3冊を記録。

かがみの孤城(辻村深月)

ずっと読みたいと思っていた、いつかの本屋大賞。
読み始めてすぐに世界に入り込んでしまって、一気に読んじゃった。
悲しい気持ちの中でも、子どもたちの楽しそうな姿が見られると嬉しくて、結末よりも子どもたちに会いたくて読み進めていたような。

日常の中に突然未知の世界への扉が開き、その中で起こる出来事を一年に渡って追いかけているお話。主人公は不登校になってしまった中学生の女の子。
部屋に突然現れた鏡を抜けた場所はお城で、集まったのは同世代の子どもたちが6人。
なぜ集められたのか、なぜこの7人なのか、
自分の想像をもう一段階超えた結末で、思わず感嘆。ある程度は想像できていたけど、そうきたかー!とびっくり。伏線回収が素晴らしい。

子どもたちみんなのこれからの人生が幸せでありますようにと心から願わずにはいられない。一人一人の状況も全く違うので、「不登校」って一言で表しちゃいけないんだなあと改めて実感。

またいつか、ゆっくりじっくり読み返したい一冊。


ジヴェルニーの食卓(原田マハ)

大好きなマハさんの画家シリーズ。
今回は短編で、4人の画家の近くにいた4人の女性の視点から見た画家たちのお話。どのお話も本当に綺麗な描写で、風景が浮かんでくるよう。

画家シリーズを読むたびに、本当なのかフィクションなのかわからない知識と、好きな画家と好きな絵が増えていく。マハさんの丁寧な取材のおかげで、このリアルとフィクションの境界がすっごく曖昧になってるんだろうな。画家それぞれの人柄と絵が結びつくと、絵の奥行きがもっともっと感じられるような気もする。早く美術館で見てみたい絵がたくさん。

お話の中では、モネのお話がとっても素敵だった。風景の想像がしやすいからってこともあるんだろうけど、何より出てくるご飯が美味しそうで。モネのあの絵は、素敵なお庭だけでなく、最高のご飯あってこそなのかも。装丁も素敵で、家に飾っておきたい一冊。


子どもたちは夜と遊ぶ(辻村深月)

「かがみの孤城」が面白かったと話したら、尊敬する友人がぜひと勧めてくれた一冊。全く内容の前知識なく、「絶対にあなたの予想を上回る結末だから」とのコメントだけで読んでしまったのはちょっと後悔。表紙が可愛くて騙された。

読んでびっくり、めちゃくちゃ怖い本。子どもたちが起こしていく、殺人ゲームのお話。いくつもいくつも、どんどん事件が起こっていくので、心がずっとざわざわしてしまって、登場人物が無事なのかどうか気になって、ページを捲る手が止まらず、この本もあっという間に読了。

「何を言ってもネタバレになりそうだから何も言えない」
そう言って勧めてくれた友人の気持ちが、今なら本当によくわかる。
予想が当たったとも外れたとも、どこまでわかったとも、何も言えないし、何の前知識もなく、素直に読んでほしい本。まっさらな気持ちで読めて本当によかった。全てがわかった上でもう一度読み直したいけど、またあの怖い思いをするのかと思うとなかなか手が伸びないんだなあ

登場人物の名前が好き。月子ちゃん可愛い。絶対幸せになってほしい。



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