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😀「土日はいつも何してる?」に対する心の中の回答[日曜日編]

日曜日午前8時
アラームの音も聞こえないくらい眠いです。
近くで寝ている信者からアラーム音のうるささにキレられて起きる、最悪の朝の始まり始まりです。いつまで経っても慣れない日常です。

教会に招集され、教祖の黒塗りレ九サスを洗車します。
いくらだろうこの車?古株信者曰く3000万円近くするそうです。
信者達が独立して生活できないレベルのちいかわなお賃金のお陰で、経営がうまく行ってないのかと心配してしまったのですが、拍子抜けでした。

ここに居れば、私達信者も教祖様のよう高潔な存在になれる?十分な給料を貰えない私達信者には修行が足りないだけ?

溝掃除やら外壁磨きやら、プロの業者を呼べば効率的に終わる作業などはほぼ全て、信者たちが行えばお金はかかりません。
出来損ないの信者には、日頃から教典に反するから反省して償うように!とかなんとか言って、丁稚奉公させれば良いわけです。
女教祖のお財布の紐はダイヤモンドより硬いのです。

信者たちは今日も命令に従う他ありません。だってここから逃げても行き場がないって教えられたから。ここで逃げたら、どこ行っても一緒だぞ、漆黒企業の常套句ですね。

例によって、懺悔文を書くために事務所奥のコピー室にこもり、暫し軟禁されます。
明るい未来のために、最低限のプライバシーをも捨てて、自分の犯した過ちをクリアー※にして。
[※サイエント□ジーの専門用語。魂の浄化、みたいな意味。書籍とコースとサービスを買って魂のレベルupをしないと達成できないと言われる状態。但しレベルupしテッペンに到達するまでにウン千万必要。]

男であれば自✗行為は呼吸みたいなものですが、教祖夫婦曰くエンセータ(穢れた魂)になるらしいので、どんなふうに、何を考えて致したか、詳細に懺悔文にしたためます。
懺悔とともに性的嗜好を文章で明らかにするのは、とても狂気じみています。
教祖夫婦と幹部間でシェアされ、その場に他の信者がいればどうせ知れ渡る。書く手が震えてきます。過去にロリアニメを見て発散していた自分を思い出し、自責の念にかられるのです。

しかし、よく教育された信者たちは恥じらいながらもキチンと正直に告白します。
まるで押見修造の描く『血の轍』にありそうな一コマです。お母さん役は、教祖様です。息子役は、信者たちです。

「そんなに我慢できないなら右手を切り取るしかないだろ。」と真剣に言う教祖夫婦のとんでもない発言さえ、聞き耳を立てながら営業電話を掛ける周囲の信者たちは、クスッと隠れて笑うことができる。
信者たちは概ね、自分の本当の気持ちを感じないように、ユーモアも毛嫌いし、感情を押し殺し、ただ真っ直ぐに信心深く生きれば、“涅槃“に近づけるはずだと信じています。しかし、こんな時は普通に笑うのだ、と言うことを知ってしまいました。
普通にシニたい😭

人間に原始的に備わる欲求の殆どがここでは否定されます。
恋人を作り、身体の関係を持ち、家族になるということが、暗黙の了解で許されません。

女教祖は、かつて日本本部より上級のサービスを与える権利を持つ、シドニーシーオーグという上級組織に所属していました。
そこでも彼女は独自の思想を展開し、教会内外で交際するスタッフ同士を非難したそうです。

交際に現を抜かすと、かえって人は現実に直視できるようになる為、辛い修行を無意味に感じるようになり、辞めたくなるからでしょう。
しかし、組織内の交際と結婚は、教義上問題はないのです。寧ろ外野と結婚するほうが非難対象となり関係を断ち切るように仕向けられることが多いのです。トム・クルーズがいい例ですよね。

事実、ここには離婚した信者が何人かいました。人数少ないから、割合的には高すぎる。ただの偶然かもしれないと思うことにします(笑)

また、この女教組は、組織内にいる現夫と結婚しています。
自分たちだけは正しいから、一緒になっていいのでしょうか?
ちゃっかり息子も作りました✌やることやって人生楽しー!

早くクリアーになるために、お金を払ってカウンセリングを受けるられるくらい給料を貰えるようになるために。
分厚いLRH(この宗教の創始者)の書いた書籍を買って、輝く未来を夢想しながら読み、昼夜問わず丁稚奉公し、懺悔文でプライバシーの概念を壊し、立派な信者となります。

「本を読むだけじゃダメ。懺悔文を書くだけじゃダメ。同時に生産もしないと。」古株年配女性信者Oさんと、30代男性信者Nさんの登場です。
なんだかモヤモヤ消化不良のまま、タウンページに載った電話番号に見境なく携帯で電話します。お腹空いた。
気付いたらとっくにお昼過ぎていました。

因みに、携帯電話は会社用ではなく、信者私物です。次月の電話料金に怯えていては仕事になりません。

放射脳の勉強会やカウンセリングセミナーのアポを入れるぞ!LRHの本を売るぞ!
空腹を紛らわすために、脳内物質にごまかしてもらう。
「何度もかけるな!次かけたら警察に言うぞ!名前を言え!」と真っ当なクレーマーに涙目です。
コミュニケーションに問題がありうまく切り返す術がないため、古株年配女性O氏に助けを求めます。
「ただのSP(所謂サタン)よ。嘘の名前でも伝えて切ればいい。」古株年配女性信者Oさんの心強い一言に背中を押され、
「佐藤です!」と偽名を叫んで電話を切りました。
「大変な人だったね。」優しい仲間達が癒やしてくれるから、明日も頑張れそうです。

ただ、クレーマーを引き付けてしまった自分に非があると言われます。
それがスピリチュアル世界の通説のようです。
エンセータ(穢れた魂)はエンセータ同士惹かれ合うのだそうです。
ここでは運とタイミングは否定され、全てが必然の世界です。
  🌿🌈🐉💫目に映る全てのものが
       メッセージ♪💫🐉🌈🌿 
また薄暗く埃っぽいコピー室に向かい、懺悔分を書き続けます。先が見えない閉塞感は無視するしかありません。

“お金を稼げない貧困層は、すべての事情を考慮することなく皆一様に努力不足だ。”
そう思うことが習慣化していきました。
脱退後もこの考え方が染み付いていたために、過剰な選民意識、人を見下し自己を省みない他責思考で苦しみました。
それでも、ある一定期間、ここにいることを選んでしまった自分に向き合って、後悔と共に生きていくしかないのだと思っています。

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まとまりのない文章で申し訳ございません!
読んでくださり、ありがとうございました。
フィクションかノンフィクションか、どう感じ取るかは自由です🤣

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