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12月31日〜1月1日

晦日、18時にバイトを納め、たんまりボーナスをいただいた後、幼馴染と近くのホテルに泊まった。1人一泊朝食付きで3千円の破格。更に二千円のgotoチケット付き。更に更に、ここのホテルの朝食バイキングは1,200円なのでもはや黒字、というかバグである。チェックイン時には、「これで年を越してください」と、どん兵衛まで渡され、経営が心配になるほどだった。

部屋は少し古いけれど最上階の一室、26㎡と十分な広さで、夜景が綺麗に見えた。乾杯をすると、タイミング良く花火が上がっていた。お腹を満たした後、友人と互いの近況を報告し、再び窓を眺めた。
「涙が出そうになる、本当にこの街が好き、絶対に忘れない」と感嘆している幼馴染の隣で、東京の夜景を思い出していた。夏祭りに好きではない人と花火を見て、好きな人と来たかったな…などと想いを馳せる失礼な女みたいだなと思った。確かに綺麗、綺麗だけれど、住んでいる県の最も栄えているこの場所は窓一つで一望できてしまう、手のひらに収まることに毎度しょんぼりしてしまう。早くこんな街から出たいと思った。今はその衝動だけが私の心の奥底を燃やしている気がする。

ジャニーズカウントダウンでひとしきり騒いだ後、一枚30円のパックをして、各自早々とベットに滑り込み目を瞑った。眠れない。「眠れなくね?」と言われた。「眠れないね」と答えた。10分後、「眠れないね」と言うと、返事はなかった。眠ったらしい。

誰かと泊まって、1人眠れず夜に取り残されるのは慣れている。というか毎回である。寂しいけど誰も悪くない。始まるTwitterパトロール。深夜、年越しということもあり、タイムラインは殆ど更新されない。眠れない夜のお供、アップされたASMRの動画を探す。これはもはや自慰の前にオカズのAVを探す行為と等しい。「好きなASMRは何ですか」は「好きなAVは何ですか?」と同義である。異論は認める。今年一発目のASMRはどれにしようかな、などと悶々した気持ちで、ブルーライトを浴びていると益々目が覚めてくるのである。

眠れないまま、時計を見ると4時を指していた。眠れなさすぎる。熱いし。ホテルって何でこんな熱いんだ。てかホテルのベットって、ちょっと重ための掛け布団一枚に信用置きすぎでしょ。一枚なのにしっかり温かすぎる。むしろ熱い。なんなら年中この掛け布団一枚だけだし年中熱い。どういうこと?普段5枚の布団+布団乾燥機で防寒対策している自分が阿呆らしく思えてくる。

目覚ましが鳴るまであと3時間だ。と思ったところでぷつりと意識が途絶えた。あらかじめiPhoneに入っている目覚ましの音。いつもと天井が違う!ここはどこ!?という目の覚め方をしたかったけれど、仰向きで寝ることがないので幼馴染の寝顔を見て、ホテルに泊まった現状を再認識した。

顔を申し訳程度に整え、ホテルの朝食バイキング会場へ向かう。いつだってわくわくする。母には「節度のある量を食べろ」と言われるが、少なくとも3周はしたい。だって、鯖とか鮭があの小さい切り身で揃っていたり、とろっとろのスクランブルエッグだとか、朝から生野菜バリバリ食べられるの魅力的すぎる。最初こそ綺麗に盛ろうと心がけるものの、足を進めるうちに視界が食べたいものでいっぱいになり、和洋中混合欲望満点プレートが出来上がる。さながら高校球児の食トレ合宿のようで、もちろん映えない。でも写真は撮る。見返した時、「うわ…」と自分に引いてどうせ消してしまうのだけど。

外はかなり雪が降っていた。(食べながら景色を楽しむ余裕はまだ残されている)〆の水饅頭とコーヒーを啜り、「朝からよくそんなに食うよな…」と幼馴染に若干引かれた後、チェックアウトをした。

朝から莫大なカロリーを摂取したため、近くの神社まで歩き、初詣をすることにした。願い事の後にしっかり住所と名前を伝え、おみくじを引く。末吉。運勢の順番が分からない。「恋愛:良い人だが危い」ワロタ。

幼馴染とは実家の方面が同じなので一緒に電車で帰ることにした。いやその予定だったけど、普段朝食を食べないからか急激な腹痛に襲われ、1人駅に残ることにした。そりゃあそうだよね。朝の8時からタラモサラダとかカレーとか食べちゃったもん。新年早々過重労働させてしまった。労っていきたい。胃とはこれからも末永いお付き合いになると思うし。

飽きたのでここで終わり。2021ありがとうね。
2022よろしくね。

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