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出生前診断について

夫とたくさん話し合って、本当に本当に悩んだ、
出生前診断について、残しておきます。

妊婦健診を予約した病院では、出生前診断ができます。
初診前でもカウンセリングが受けられたので、まずはカウンセリングを受けることに。
ここでいうカウンセリングとは、出生前診断を受けるかどうかを考えるためのカウンセリングとなります。
受けたほうがいいとか、受けないほうがいいとかは、ないそうです。

カウンセリング当日、夫と向かいました。
私達の他にも2組ほど、同い年くらいの夫婦、少し上の方もいらっしゃいました。

出生前診断についての動画を見てから、医師とカウンセリング。
見るからに優しい人、会話してても優しさがにじみ出ていました。
丁寧に、説明してくれました。
妊娠は、本当に不思議なんだという講義を聞くようでした。
説明を受けている最中、なぜか少し涙目になる私。
最後に妊娠の経過を聞かれて「毎日変化がありますからね」と
笑顔で言われたときも、なんだか、泣き出しそうになりました。
まだ週数も浅く、誰にも言えず、夫にも弱音を吐けず、
実はすごく心身にきていたのかもしれません。

事前に、夫と出生前診断については少し話していました。
夫は、親戚に重度のダウン症の方がおり、そのご家庭の大変な家庭環境を見ていました。
そういった理由から、もし、診断が陽性だった場合は、「諦める」という判断になるという話をされました。
私は…私はどうだろう。
考えて考えて、泣いて、考えて。
夫に話したのは、私は陽性でも、お腹の子を諦められない、ということでした。
ここまでの道のり、形が見えた赤ちゃん、お腹にいるという感覚はまだ全然ないけど、この子を、諦めるなんてできなかった。

まだ、夫婦で決断はできていないなかでしたが、そもそも、出生前診断を受けない、という選択肢もある、という前提で、とにかく、カウンセリングは受けてみよう、という判断になったのです。

カウンセリングを受けて、改めて考えて、再度話し合いました。
やはり、育てることが難しい、と判断し、私たちは、
陽性の場合は「諦める」という選択をしました。
不妊治療をしている方々には信じられないかもしれないです。
私だって信じられない決断をしたと思っています。
それでも、それだけ、とても考えました。

私の体への負担を、夫は考えているのか。
その部分は、本当に最後まで不安がありました。
でも、もう、考えたくない気持ちもありました。

そして、出生前診断を、受けることにしました。
電話をしてすぐに予約。

受診時は改めてお医者さんと話します。
平日だったこともあり私1人で行くことにしました。
どうするのか決めたか、夫婦2人で決めたか、などを話しました。

実施は採血のみ。あっという間に終わりました。
結果は2週間後。
ただでさえ長く感じるのに、更に長い長い2週間。

実は、その間に1回目の妊婦健診がありました。
格段に大きくなって、人の形になっていたエコーを見て、
また泣いてしまいそうになる。
正直決断はしたけど、結果次第で本当に…?という思いも出ていました。

結果がわかる日。
夫とは「大丈夫」と言い聞かせあっていました。
本当はもっとしっかり考えないといけなかったのかもしれません。
でも、2人とも弱くて、どうしても、そう言い合うしかなかったのです。

結果は、陰性。
書面で結果をもらい、羊水検査の実施有無はどちらにせよ聞かれるようで
特に不要と判断し、意外とあっけなく終わりました。
帰りに和菓子屋さんで2人でおまんじゅうを買って帰りました。

以上が、私の出生前診断についてのざっくりとした経緯です。
あくまで備忘録ですし、少し前の話を思い出しながら書いているので、
順番が違ったりすることもあるかもしれません。
でも、あのときの私たちの判断はそうであったし、
でも、じゃあ、陽性だったときに
本当にその判断をしたのか、はわからないままです。

不妊治療をしていた私は、「おかげ」と「せいで」を沢山考えました。

不妊治療をしていたおかげで、
妊娠について多少は詳しいと自負しています。
不妊治療をしていたせいで、
その知識故に色々なことを考えすぎてしまいます。
不妊治療をしていたおかげで、
夫は妊娠について詳しく知ってくれました。
不妊治療をしていたせいで、
妊娠がわかっても喜びだけではありませんでした。

結婚だって妊娠だって出産だってなんだって、
なにもかも正解なんてないんだと思います。
だから私たちのした判断や決断が
正しいとも、間違っているとも思いません。

でも、私たちには必要な話し合いだったし、
検査をしたおかげで不安ばかりの妊娠への、
心の安定材料が増えた気がしました。

まだまだ壁だらけの妊娠生活ですが、
備忘的に引き続き残していけたら、と思います。

長文をお読みいただき、ありがとうございました。

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