差の話

ひらがな一文字シリーズ第一弾、「さ」の日です。

他人と比較しないと生きていられない、社会的動物である我々にとっての差について考えます。

大きな差と小さな差

例えば学校のテストでの、A君とB君の点差を思い浮かべましょう。

A君が0点B君が100点の場合と、A君が95点B君が100点の場合では、どちらが印象に残るでしょうか。

第三者から見れば、前者が間違いなく印象的でしょう。0点と100点という差の大きさがまず目を引きますし、そこまで大きな差が生まれた理由についても興味が湧きます。大差というものは往々にして人の目を惹きつけるものです。

では、当事者から見るとどうなるでしょうか。すなわち、自分がA君だった場合、どちらの方が印象に残るでしょうか。

おそらく、答えは後者になると思います。0点と100点の差であれば諦めがつきますが、95点と100点の差はそうはいきません。あの問題が解けていればB君に追いつけたのに、という悔しい思いが残るのではないでしょうか。

たった5点の差は、100点という差よりも強くA君を突き動かし、A君が勉強するモチベーションとなるはずです。

印象に残る差

第三者から見ればA君の95点とB君の100点は大差なく、ひどく悔しがっているA君をみても「あまり変わらないじゃない。そんなに悔しがることかい。」と声をかけてしまいがちですが、A君からすれば、届きそうで届かなかったその僅かな差が、大きな悔しさを生むのです。

このことに気づいてからは、99点で悔しがる友達に優しい言葉をかけてあげられるようになったと思います。

まとめ

目標に手が届きそうな人ほどその僅かな差に苦しむ、ということですが、逆に考えれば、目標に手が届く位置にいるということでもあります。

もし、A君のように「あと少し」で悩んでいるときは、考え方を変えてみるだけで、「あと少し」に届く活力を得られるかもしれません。

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