見出し画像

#6 っぽい


新生活が始まってドタバタと過ごしている。
時間的な余裕がないと、
心にも余裕がなくなって、
ずっとやりたいと思っていたことが
できなくなってしまう。
そんな状態のまま、
歳をとっていくのは、
嫌だなぁとしみじみ感じる今日この頃。

たとえ誰にも読んでもらえなくても
将来の自分が振り返って読んだときに
今のこの瞬間を懐かしみ、
自分の成長を感じられたらと思う。

趣味の図書館巡りをしていて
またまた見つけてしまった絵本。

『っぽい』
ピーター・レイノルズ ぶん・え
なかがわ ちひろ やく


子供時代を振り返ると、
兄弟の影響でバスケットボールを始め、
平日、休日問わず、ずっと
バスケ三昧の生活を送っていた。
そこで得られる経験ももちろん多かったが、
得られなかったものも多くあったんじゃないかと、
今になって思うことがある。

この絵本の主人公と同じように、
絵を描くことがからっきしだめで、
大学生の時、講義で絵を描くことがあり、
シマウマの絵で酷評されたことがあった。
もちろん、苦手意識満載で、
できることなら人前で
絵を描かなくても済むように
気をつけて生活していた。

だからこそ、この主人公の気持ちが
痛いほど伝わってきた。
この絵本の主人公ラモンは、
絵を描くことが大好きだが、
一度、絵を兄弟に酷評され笑われ、
それ以降、絵を描かなくなってしまう。
しかし、一人の理解者の登場で、
絵を本物に似せて描くのではなく、
『っぽい』絵を描くことが楽しく、
形のないものだって自由に
描けることに気づく。
そして、ラモンは、
楽しみながら『っぽい』絵を描き、
この世界を全身で感じながら、
充実した生活を送るようになる。

正直、このnoteを始めるときに
『たくさんの人に読んでもらいたいなぁ』
『スキをもらいたいなぁ』
と淡い期待を持っていた。
しかし、有名でもなんでもないただの一般人が
書いた駄文を見てくれる人なんてそうそういない。
そんなときにこの絵本と出会った。
『自分の納得のいく最高の出来のもの』を書いて
Noteに投稿しようと思っていたが、
それが大切じゃないと気づかせてくれた。
大切なのは、
『自分が納得のいく
自分っぽいものを
発信していくこと』
だと思った。
そう考えると心にゆとりが生まれ、
これまで忙しく過ごしていた日常を
一歩引いて感じることができるようになった。

自分で自分のハードルを上げて、
できない理由を考えるのではなく、
自分のできる範囲で、
自分らしさ全開で、
続けていこうと心に誓った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?