巨人、開幕から25イニング連続無失点
2024年の開幕を飾る「伝統の一戦」、巨人対阪神が東京ドームで行われた。
読売ジャイアンツが開幕3連勝を逃し、阪神が今季初勝利を挙げた。
巨人の開幕から2試合連続完封勝利は1941年以来83年ぶりの快挙
阪神の開幕から2試合連続完封負けは1988年以来36年ぶりの屈辱
2024年シーズンの開幕カードとなった読売ジャイアンツ対阪神タイガース戦、初戦の開幕戦は巨人の開幕投手・戸郷翔征が6回を投げ、被安打4、無失点の好投で、打っては梶谷隆幸が値千金の先制2ランアーチを放ち、新人の西舘勇陽ー中川皓太ー大勢のリレーで逃げ切り、4-0で勝利。
阿部慎之助監督の初陣を飾った。
第2戦も、巨人は先発のグリフィンが7回途中まで被安打6、無失点に抑え、岡本和真、坂本勇人のアベックアーチを呼び込み、5-0で2連勝。
巨人は1941年以来、チーム83年ぶりとなる「開幕から2試合連続完封勝利」を挙げ、逆に阪神は1988年以来、36年ぶりとなる「開幕から2試合連続完封負け」を喫した。
巨人・阪神、「史上初」を懸けた勝負の第3戦目は?
第3戦、巨人はソフトバンクから移籍したアンダースローの高橋礼が6回まで阪神打線を被安打1に抑え、無失点と好投したが、巨人打線も阪神先発の才木の前に被安打4、四球5個を選びながら無得点に封じられる。
巨人は1953年の自身の持つ開幕から20イニング連続無失点というセ・リーグ記録を更新したが、一方の阪神は1988年の阪神と2023年の広島の18イニングを上回り、セ・リーグの開幕からの連続イニング無得点のワースト記録を更新した。
0-0で迎えた8回、阪神は代打の小野寺暖がライト前ヒット、近本光司もレフト前ヒットとチャンスをつくると、2死一、三塁から3番の森下翔太が左中間スタンドに今季初アーチをたたき込んだ。
阪神は今季開幕から25イニング連続無得点が続いていたが、ついに今季初得点を挙げた。
阪神は9回にも小幡竜平が2022年4月24日以来、プロ2本目のアーチとなるソロ本塁打などで5-0と突き放し、そのまま逃げ切って今季初勝利を挙げた。
巨人、「開幕から25イニング連続無失点」でストップ、NPB新記録ならず
巨人は2試合連続完封勝利の後、NPB史上初となる「開幕から3試合連続完封勝利」を懸けて3戦目も投手陣が中盤まで踏ん張ったが、8回にマウンドに上がった3番手の左腕、中川皓太が大誤算だった。
逆に阪神はセ・リーグ初の3試合連続完封負けを回避したばかりか、今季初勝利を挙げて一矢を報いた。
巨人は1953年に自身がつくったチーム最長となる20イニング連続無失点を71年ぶりに上回り、NPB最長の1940年の大阪タイガース・阪神軍、1996年の近鉄バファローズと並んだが、タイ記録どまりであった。
巨人、「開幕から連続イニング無失点」記録の吉兆
NPBの開幕からの連続イニング無失点記録は1940年の大阪タイガース・阪神軍が25イニング連続無失点という記録をつくって以来、破られていない。
開幕から21イニング以上、チームで無失点を続けたチームは今回の巨人が8チーム目であり、そのうち「開幕から2試合連続完封勝利」を挙げたチームが7チームある。
しかしながら、そのチームの最終順位を見てみると、リーグ優勝も日本一も1953年の南海ホークスの1チームだけである。
NPBタイ記録の1940年の大阪タイガース・阪神軍は2位に終わり、1988年の近鉄バファローズも4位に沈んでいる。
「開幕よければすべてよし」とは必ずしもならないようだ。
阪神、セ・リーグ/ワースト記録更新の25イニング連続無得点
一方、阪神はセ・リーグのワースト記録となる開幕から25イニング連続無得点という屈辱を味わったが、これまでの記録を持っていた1988年の阪神はシーズン6位、2023年の広島はシーズン2位と明暗が分かれている。
2023年の阪神タイガースは岡田彰布監督の15年ぶりの復帰で18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶりの日本一に沸いたが、オフにドラフト・現役ドラフト以外で新戦力の補強は新外国人投手などに限定的で、今季のオープン戦は最下位。
一方、巨人は2005年・2006年以来となる2年連続のBクラスで、17年間でリーグ優勝9度と日本一3度の栄冠をもたらした原辰徳監督は辞任。
チーム創設90周年となる今季を迎えて、阿部慎之助監督が就任すると、積極的なトレードを仕掛けるなど、戦力の入替えが進んだ。
今季はどちらに軍配が上がるのか、「伝統の一戦」は今季、ますますヒートアップしそうだ。
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