ロッテ・岡大海、NPB新記録の「8試合連続二塁打」

千葉ロッテマリーンズの外野手・岡大海が、プロ入り11年目にして自身初の「日本新記録」を手にした。

6月30日、ZOZOマリンスタジアムでの対オリックス・バファローズ戦、岡は「1番・センター」で先発出場し、ロッテが4-0の4点リードで迎えた7回1死一、三塁、第5打席目を迎えると、オリックス・才木海翔と対戦、初球のフォークを捉えると、ダメ押しとなるレフト線への2点タイムリー二塁打を放った。

https://www.youtube.com/watch?v=jWD1vh9-wjc


試合は、久々の復帰先発登板となったロッテ先発の石川歩が5回を無失点に抑えるなど、完封リレーで逃げ切り、ロッテが7-0で勝利、石川は実に669日ぶりに一軍で勝利投手となった。

https://www.youtube.com/watch?v=FXVcM-5_H6c


岡は6月16日、中日ドラゴンズ戦、「1番・ライト」で先発出場し、第3打席で、センターオーバーの二塁打を放ってから、出場試合すべて二塁打を記録、8試合連続二塁打となり、2009年の金子誠(日本ハム)、2021年の近藤健介(日本ハム)が持つ「7試合連続二塁打」のNPB記録を更新した。


なお、MLBの連続試合二塁打記録は2019年に、トロント・ブルージェイズのボー・ビシェットが記録した、9試合連続二塁打が最長である。


目下、11試合連続安打を継続中、打率.548、打率リーグ3位へ浮上

岡大海は6月13日、対横浜DeNAベイスターズ戦で代打で出場、二塁打を放って以来、6月30日の試合まで11試合連続安打を継続中で、6月15日から6月22日まで6試合連続で複数安打をマーク、その間の打率は.548と驚異的な数字を残している。
パ・リーグの規定打席到達者の中で、打率トップの近藤健介(打率.355)、2位の田宮裕涼(打率.316)に次ぎ、岡は打率.302で3位につけている。

大卒プロ10年で規定打席到達なしも、勝負強い打撃で「ヒロミナイト」


岡大海は明治大学から2013年のドラフト会議で北海道日本ハムファイターズに3位指名を受け入団すると、185㎝と長い手足という恵まれた体躯で走攻守が揃った大型野手として期待されたが、ケガもあり、なかなかレギュラー定着はならず、2018年シーズン途中で交換トレードで千葉ロッテマリーンズに移籍した。
日本ハムでは通算245試合、143安打、6本塁打、52打点、39盗塁、打率.238という成績だった。

ロッテ移籍直後、2018年9月、自身2年ぶりの本塁打を放つと、2019年には背番号を「25」に変更、95試合の出場で自己最多となる6本塁打を放ったものの、2020年にはわずか62試合の出場で、打率.143、本塁打0、2打点、7盗塁と不振を極めた。
だが、2021年のシーズン、4月21日には、古巣の日本ハム戦で劇的な逆転サヨナラ本塁打、10月10日には起死回生の同点弾、そして10月17日にはシーズン2度目のサヨナラ本塁打を放ち、その勝負強い打撃から「ヒロミナイト」と呼ばれるようなった。

2023年に109試合に出場、規定打席には達しなかったものの、打率.282、7本塁打、33打点、15盗塁を記録、打撃三部門でキャリアハイをマークした。

岡は今季プロ11年目だが、過去10シーズンでまだ規定打席到達が1度もない。大卒の野手が32歳まで規定打席到達無しで現役を継続しているというのは非常に珍しい。

ロッテの先輩・荻野貴司も34歳で初の規定打席に到達


だが、同じロッテの先輩野手には大卒・社会人から入団して10年目、34歳でようやく規定打席に到達した荻野貴司という好例がある。

荻野はトヨタ自動車から2009年ドラフト会議でロッテから1位指名で入団するも、若い頃はケガにも泣かされ、規定打席到達が遠かった。
2019年、自身初の規定打席に到達、リーグ3位となる打率.312、10本塁打、46打点、28盗塁と大ブレイク、ベストナインとゴールデングラブ賞を受賞した。その後、2021年にはNPB史上最高齢で盗塁王(28個)を獲得した。
今季38歳の荻野は目下、常時先発出場ではないが、同じくベテランの角中勝也と同様、いい場面でいい働きが目立ち、これからも遅咲きの岡のお手本になることだろう。


岡も今季は自身初の規定打席到達に加え、打撃面ですべての項目でキャリアハイを目指せる位置にあり、今後の打棒にも期待が懸かる。



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