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「百日咳ワクチンを中止したら死亡者が増えた」の嘘

【百日咳ワクチン論争】

 近藤氏の論文引用について、疑念がある事例はほかにもあります。近藤氏が少し前に出版した『ワクチン副作用の恐怖』(文藝春秋、2017年)からです。三種混合ワクチン(DPT:ジフテリア・百日咳・破傷風)を「必要がなくなってから導入されたワクチン」だと図を出して説明しています。

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 ワクチン導入前から百日咳もジフテリアも減っているので、三種混合ワクチンは不要だというのです。しかし、ジフテリアが日本の事例で百日咳がイギリスというのはおかしくないでしょうか?実は日本の百日咳のデータもあるのですが、これは近藤氏は絶対引用しないのです。

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 以前使われた三種混合ワクチンで2名の死亡者が出たということで問題になり、日本では改良ワクチンが出るまで6年ほど接種率が低下したことがありました。(中略)

 6年間の間に百日咳の患者は10倍以上にのぼり、百日咳の死亡者数も合計100人を超えています。ワクチンによるとされる死亡例2名と百日咳自然感染によるとされる死亡例20名~113名のどちらが尊いか、私には比べられません。しかし、この本ではワクチンの中止により死亡者数が増えた、という話は出てこないのです。近藤氏は日本で三種混合ワクチンの接種率が低下することで、百日咳での死亡者が増えたのをわかっていたからあえて日本ではなくイギリスのデータを出してきたのでしょう。

 ワクチンは不要という意見を通すために、日本で亡くなった100名以上の赤ちゃんの命を無視するという考えは、不誠実でとても殘念です。(宮原篤) ASIOS〈新型コロナとワクチンの「本当のこと」がわかる本〉より

✔️【真相〈反論になっていない〉】

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 近藤誠が百日咳ワクチンの無効性の証拠として挙げたのは〈The role of medicine.1979〉という論文なのですが、その中の図を見てみるとワクチンが導入された1950年頃には、すでにイギリスの百日咳の死亡率はほぼゼロになっており、百日咳ワクチンのおかげで百日咳が撲滅されたわけでないことがよくわかります。

 百日咳ワクチンの有効性を主張するなら、都合のいいデータだけを出すのではなく、〈The role of medicine.1979〉の不備、間違い、不正などを指摘しないと意味がありません。

【百日咳ワクチンの導入で百日咳の感染率が高まった】

 また、宮原篤は知らないようですが、百日咳の死亡率が激減したあとに百日咳ワクチンを導入したことで、逆に百日咳の感染率が高まったという事実があるんです(Pediatr Infect Dis J.2005)。

 宮原篤は日本の人口動態統計をもって百日咳ワクチンの有効性を主張していますが、(国は違うものの)百日咳ワクチンが無意味、さらには有害というデータがあるのです。

 それらを無視して百日咳ワクチンの有効性のみを主張するというのは、誠実な態度と言えるのでしょうか?

【ワクチンの有効データにはインチキがある】

 ……こちらの記事でも説明しましたが、ワクチンの有効性を示すデータには必ずなんらかのインチキが使われているものなのです。

 宮原篤が挙げた人口動態統計のデータにも、なんらかのインチキが使われているのではないでしょうか?

【まとめ】

 ●百日咳ワクチンの否定的データを論破できなければ、百日咳ワクチンの有効性は証明されない。

 ●百日咳ワクチンを導入したことで、逆に百日咳の感染率が高まったことがある。


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