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「キャリー・マリスはPCRを否定していない」の嘘

【PCR検査の発明者がPCR検査を否定している?】

 [答え:否定していません]

 SNSを中心に「PCR検査を発明したキャリー・マリス博士は『PCRを感染症の検査には使っていけない』と言った」という主張をよく見かけますが、引用元を明示してマリス本人の言葉を正確に引用しているものはなく、デマと言っていいでしょう。

 実際、PCRの発明者であるマリスはPCRを感染症に使うことは否定していません。それどころか、まったく逆にマリス本人は自著で「(PCR)は培養して調べることが難しい病原体の遺伝子を検出できるので、感染症の診断にも利用できる」と書いています。

 このデマにはバリエーションがいくつかありますが、一例を挙げましょう。

 飛鳥昭雄氏によれば、マリスは「死ぬ寸前の94年に(中略)私の子供のPCRが怪物と化した今、誰かがPCRを滅ぼしても構わない。PCRは診断と治療には絶対に用いないでくれ!!」と言い残したそうです(『秘密率99% コロナと猛毒ワクチン』、155ページ)。ちなみにマリスが亡くなったのは2019年です。「死ぬ寸前の94年」ってどういうことでしょう。

 マリスは、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)がエイズの原因であることを認めないなど、ユニークな主張をして議論を巻き起こした人物ですが、さすがにPCR検査を感染症の診断に使うなといったデタラメなことは言っていません。(名取宏) ASIOS〈新型コロナとワクチンの「本当のこと」がわかる本〉より

✔️【真相〈船瀬俊介は引用元を明示している〉】

 名取宏は「キャリー・マリスのPCR否定発言の引用元を誰も明示していない」などと言っていますが、これは事実に反しています。

 〈新型コロナとワクチンの「本当のこと」がわかる本〉の共著者の本城達也が参考文献に挙げている本に船瀬俊介の〈コロナとワクチン〉というものがあるのですが、船瀬俊介はその中で〈UNcoverDC〉というサイトから、1994年のキャリー・マリスのインタビュー証言を紹介しています。

 それは次のようなものです。

 「私の発明が誤って使われている。こんなことならPCRはこの世から消え去ってもいい」

 前述の飛鳥昭雄が紹介した証言とほぼ同じです。飛鳥昭雄も1994年のインタビュー証言を引用したのでしょう。

 つまり「死ぬ寸前の94年」とは、ちょっとした勘違いだと思われます。

 なにはともあれ、船瀬俊介が〈UNcoverDC〉という引用元を明示していることは事実であり、明らかな嘘を言っているのはASIOS側だというわけです。

【キャリー・マリスのPCR肯定証言の信憑性】

 名取宏によるとキャリー・マリスのPCR肯定証言が載っているのは、〈マリス博士の奇想天外な人生〉という本だそうです。

 私はその本を読んだことはないのですが、タイトルから察するに、たぶん自分で書いたものではないと思われます。

 だって自分で自分の人生を書いた本に、そんなこっぱずかしいタイトルはつけませんよねぇ?

 たとえ自分で書いたとしても、タイトルがあまりにダサすぎるので、本の内容や構成を決める力は、明らかにマリスではなく出版社側にあったと思われます。

 したがって、PCRを肯定する証言の信憑性には疑問符をつけざるをえません。

【まとめ】

 ●船瀬俊介はマリスのPCR否定証言の引用元を明示している。

 ●PCR肯定証言が載っている本は、マリスではなく出版社が内容を決めたと思われる。


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