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そこまでファンでもなかったけど、シン・エヴァの余韻がいつまでも冷めない。

ネタバレを含みますので未視聴の方はお戻りください。未ネタバレで御覧頂くほうが絶対良いです。TVシリーズから見返しての鑑賞をおすすめします。



私がエヴァに触れたのは15年ほど前、友達が家にエヴァの漫画を数巻忘れていったのがきっかけでした。
ガンダムが幼少の頃から好きだった私からすると、エヴァの細身のフォルムはなんだかポキっと折れてしまいそうで、人間的な曲線のフォルムとか艶感もなんだか苦手で、紫色が主人公というのもしっくりこず、存在は知っているもののなかなか手をだせないものでした。

「せっかくだし読んでみるか」と乗り気じゃなかったんですが、中二心をくすぐる設定やワードにがっしり心を掴まれた私は、その後毎週末TSUTAYAに通いTVシリーズ、旧劇場版をレンタルしました。
一通り見ての感想は「おもしろいけどよくわからん」もやもやを解消すべくYouTubeに上がってる考察動画を片っ端から視聴した記憶があります。
それでもわかったような、わからないような曖昧な気持ちのまま、エヴァは私の心の隙間に居座ることになります。

序・破・Qは映画館に足を運ぶほどの熱意もなく、それぞれ公開から数年立ってレンタルやオンデマンドで視聴しました。考察することにも疲れた私は

序→画がめちゃくちゃきれいになったな
破→シンジくんが熱くなった!
Q→??

程度の感想しか持てませんでした、もちろん全部おもしろいんだけど。

シン・エヴァンゲリオンの公開延期、再決定はアンテナを張ってなくても目に飛び込んでくるし、気になってはいました。けど劇場へ足を運ぶつもりは今回もありませんでした。またもやもやするんだろうな、とも思っていたので混乱する皆さまの感想などを楽しみにしていたぐらいです。

しかし公開後、驚くことに流れてくるのは「ありがとう」という感謝の言葉ばかり。これがほんとにエヴァの感想なのか?と疑ってしまった、申し訳ありません。

こうなるとさすがに気になるので、ネタバレをシャットアウトして公開週の水曜日から序・破・Qを1日1本ずつ見返し、土曜の朝シン・エヴァを観に行きました。

どうやらすっきり終わるらしい、感想をちらっとみてその心づもりで観ているのですがそこはエヴァ。ほんとに終わるの?ずっとずっとスクリーンを疑いながら時間は過ぎていく。
シンジとゲンドウが向かい合った時に、やっと向かい合ってくれたと素直に喜べました。そして、ほんとうに終わった。

自信を持ってファンです、とも言えない私でも大きな喪失感と多幸感でふわふわしました。そのどうしようもならない気持ちをどうにかすべく、帰宅後TVシリーズと旧劇場版を13時間ほどかけて一気観。ちゃんと見返したのは10年ぶりくらいではないでしょうか。

「おめでとう」「気持ち悪い」有名すぎるラスト。
どちらも、シン・エヴァとメッセージは同じじゃないかと感じました。庵野監督がとても丁寧に、こちらに歩み寄ってくれた形がシン・エヴァではないでしょうか。色々な考察や感想を読み漁り、庵野監督の様々な経験や人生そのものがエヴァに反映されていることを知って、感じました。

今は、もっとエヴァを深く好きでいたらよかったなと後悔しています。Qからシンまでの約9年間、もやもやを抱え、想い続けていたら今よりも大きな喪失感と感動に襲われていたでしょう、そんな経験そうそうできるものじゃないです。皆さんがとても羨ましい。

その遅れを取り戻すように今、エヴァ漬けの日々を送っています。私がさよならできるのはもう少し先になりそうです。
それにしても、どうしても人生の振り返りとともに語りたくなるエヴァの魅力、これがエヴァの呪縛か。

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