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エゴイスト/浅田マコト
何の本を読もうかな、と全く決めずに図書館へ行き、ふらふら歩いていたところに、
雪のような白さの背表紙と、馴染みのある響きの作者名が飛び込んできた。
同級生の名前だ、そこまで仲良くもなかったが、彼もしくは彼女がしていることに興味はあった。
いろいろ聞きたかったのになぁ。
そんな思いもあって、そしてまさか同級生が鞍替えしたんじゃなかろうかと、同級生に浅田マコトさんを重ねてしまったのだ。
本自体は先入観なしで開いた。
一昔前流行った恋愛小説か?と思うほどイベントがありすぎて、この本を読んでいた会社の昼休み、声を殺して泣いた。泣きながらページをめくった。
私の心の中の千鳥が、「もう誰も死ぬな」と言ってる。
いくつか主人公に共感できる点はあった。
いじめられていた過去、許せないクラスメイト、洋服で取るマウント。
洋服で取ったわけではないが、敢えて成人式には出なかった。
その時アメリカ留学中で、そんな噂が轟けばいいと思っていた。
私は世界に羽ばたいているんだぞ。と。
大学の頃はSNS全盛期で、やれフェイスブックの意識高い系だ、やれインスタ映えだと騒いでいた。
友達として繋がっているわけじゃないが、かつて私の尊厳を十分傷つけた彼らに届けばいいと思っていた。
今はさすがに思わない。
主人公と同じように愛せる人がいればいい。
エゴイストという題名に戻る。
やらない善よりやる偽善、というような言葉もあるように、
どこかで誰かのことを幸せにしていれば、エゴはその瞬間にエゴではなくなる。
それを自身が責めるか責めないかだけなんだ。
前より少し生きやすくなった。
自分の好きなように生きている感じがする。
Hope you have a good day!
MMM
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