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国民年金納付延長?

政府は国民年金(基礎年金)の保険料納付期間を現行の20歳以上60歳未満の40年間から延長し、65歳までの45年間とする検討に入ったとの報道が…。

受給水準の維持が目的らしいが、本当に実現可能なのだろうかと思ってしまう。

現在、高齢確保措置が義務化され、65歳までは何らかの形での雇用が義務化されている。何らかの形というのは、定年廃止や定年延長だけでなく継続雇用制度も含まれる。
厚生労働省・令和3年「高年齢者雇用状況等報告」(6月1日現在)によると全企業で継続雇用制度を導入している企業が71.9%もある。

言い換えれば、雇用者すべてが定年前と同様の待遇が補償されているわけではないということである。

仮に納付期間が延長となった場合、定年後週3日の勤務になって会社の社会保険が外れたときに国民年金の納付義務が65歳まで発生するということになる。

65歳まで年金がもらえず、継続雇用による給与減の中で、国民年金を払うことは大きな出費になる気がする。免除申請するのだろうか?

免除申請したとすれば、結局保険料が徴収できず。
また、年金受給となったとき、免除期間には国庫負担が入るのだから、結局、受給水準の維持にはつながらないのではないかと疑問が残る。

昭36年に国民皆年金体制がスタートして60年が過ぎようとしている。
都度、改訂を重ねてきているが制定当時の時代背景を考えると制度設計自体が合わなくなってきていると感じる。

財源確保は大事なことだが、制度設計から見直す時期にきているのではないか?(ずーっと20年前から思っていることである。)





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