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イスパハン愛

スイーツ好きの方ならご存知であろう「イスパハン(ISPHAHAN)」。
パティシエのピエール・エルメ氏が考案したスイーツで、その名前はイランにある都市と、その都市の名が付いた薔薇に由来するとのこと。もうネーミングからしてロマンチックが止まらないこのスイーツ、初めて食べた時から私はこのイスパハンに夢中。

もはや一つのお菓子のレベルを遥かに超えて、“味覚の喜び”そのものを象徴するような絶品で、口に入れた瞬間にえも言われぬワンダーランドがよみがえります。ふんわり感とさくさく感の両方を兼ね備えた薔薇色のマカロンコックの中から、堪らないほど蠱惑的な味のコンビネーションが湧出してきます。そこでは、シャキッと爽快なフランボワーズで盛り立てられたライチの華やいだ風味が、とろけるほど甘い薔薇クリームと絶妙に融合しています。高揚感あふれるテーストに甘酸っぱさがミックスして極めて多様なトーンが発揮されるのです。イスパハンの完璧なハーモニーを存分にご堪能あれ。

ピエール・エルメ HPより

そう、まさにワンダーランドがよみがえる!みんなの中の彦麻呂もよみがえる!
薔薇とフランボワーズとライチという味のバランスとマカロン生地とクリームとの食感のバランスも完璧で全てを存分に味わえるんです。
このピンクのビジュアルも本当に素晴らしいのだけど、上に添えられた薔薇の花びらに小さな透明な雫が付けられるという細かい芸に気づいた時には、「エルメ、天才か…」って声が出た。まぁ私が声に出さなくても間違いなく誰もが認める天才パティシエであり、そしてアーティストなんだピエール・エルメは!(誰なんだよ、私)。

貴族の食べ物です
青山のピエール・エルメで食べたイスパハンパフェ、貴族のお戯れかな♡

スイーツにここまで感動したのはイスパハンが初めてで、以来私はことあるごとにイスパハン愛を語り、イスパハンを布教してきた。誰にも頼まれてないけど。
そしてその甲斐あってこの冬、イスパハンの方から私に飛び込んでくる事態が発生。お友達が旅先でご当地和菓子とピーエル・エルメとのコラボお菓子を発見、イスパハンと言えばぁぁぁと私を思い出してくれ、お土産に買って来てくれたというではないですか!
それがこちら!じゃん!

親しみの湧くパッケージでしたが…

宮島の藤い屋さんというもみじ饅頭で有名な和菓子屋さんがエルメとコラボ、淡雪花というお菓子のイスパハンバージョンだそう。
いやーこれまた衝撃のお菓子でね。

開けてびっくり、やはり貴族の風格を漂わせていた!

見た目の可愛いが過ぎるのはもうイスパハンの宿命としても、まずビジュが強すぎ。なんかもうこんなんお菓子になったアリアナ・グランデじゃないですか!
マカロンですか?っていう見た目なのに口に入れてびっくり、ギモーヴ(マシュマロ)で挟んだパットドゥフリュイ(ゼリー)のような琥珀羹、シュワシュワとねっとりが同時に口の中に発生するめちゃめちゃユニークな食感と、そして味はしっかりと紛れもなくイスパハン。思わずまたもや声が出た、なんだこれ…と。
このお土産をくれたお友達も言っていたんだけど、まさかこんなにちゃんとイスパハンだとは、という感想。なんとなくイスパハン、言われてみるとイスパハン、時には誰かを知らず知らずにイスパハン、そんなもんじゃないの、本当にちゃんとイスパハンなんです。このクオリティ、すごい。
藤い屋さんのサイトにあった淡雪花イスパハンストーリーを読んで色々納得です。

オリジナルの淡雪花はこれまた私の大好きなレモン味だそうでこちらもぜひいつか食べてみたい!
淡雪花イスパハンは2022年末までの販売の予定だったのが新春まで販売延期になったとのこと。とはいえ都内で藤い家さんの商品の取り扱いがあるのは新宿高島屋だけのようなので、私の中で幻のイスパハンになりそうな予感しかない。

いつかイスパハン愛が加熱しすぎてイランの都市の方のイスパハンに行っちゃった日にはまたこちらでご報告したいと思います。多分行かないけど。


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