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日記:Day8〜9 音戸の峠越えからの江田島

阿波安芸旅も折り返しを過ぎて終盤に。

9/18は音戸の地域魅力化の会合に出させていただいた。

9/19は、午前は音戸の長尾峠を往復し、午後は江田島を訪れた。
ここでは、9/19の話を取り上げたい。


長尾峠で猪と出会う

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朝7時過ぎに宿泊所を出て、音戸町高須地区にある音戸小学校裏へ。前日の会合で存在について聞いていた、長尾峠を踏破することにしたのだ。ここは、現在海沿いを走る国道487号線が、かつて県道・鹿老渡(かろうと)-音戸線だった時代に使われた山中ルートである。

音戸町の高須地区と畑地区を結ぶ山越えルートで、かつて戦後すぐの頃には生活道路だったそうだ。ここ数十年は車の通れる海沿い道路に主力が移り、長尾峠のルートは打ち捨てられて荒廃していたそうだが、それを現在は復活目指した整備中らしい。

音戸小学校の裏手にある太田川に架かる橋を山に向かって上がる。徐々に民家が減っていき、お地蔵様が並ぶ祠を過ぎて廃屋が建っているあたりから、舗装道がダートに変わった。

ダートに変わるや否や民家はなく狭い山道となったが、それでも最初は道幅も広く楽ちん山道だった。ところが、谷が土砂崩れして道が流出し、木の橋が渡してあるあたりから、道幅も狭い深い森の中の道に。

そして、竹藪が出てきたところで、視界に違和感を覚えてふとそこに目をやると…


猪が立っていた。

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息を飲む睨み合いが数秒あって、猪から逃げていった。

やれやれ、この先も思いやられるな、と再び歩きだすと、頭上の女郎蜘蛛の巣に絡まっていた。蜘蛛の巣絡まりは、地味にメンタルをやられる…。


沢を発見

猪遭遇の竹藪を抜けたあたりで、長尾峠の標高ピークを迎えた。そのあとは緩やかに下りつつ、徐々に水場の様相を呈し、そのうち左手に小川が流れ出す。

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トレッキングシューズで来といて大正解だった。その沢を抜け橋を渡ったあたりから、下りが強くなって終点の近接を感じた。
そして歩くこと5分程度で、ついに舗装道路に出た。そこは畑地区だった。

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畑地区も大変雰囲気の良い町であった。


峠越えの帰路はタイムトライアル。結果は…

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帰路も、長尾峠を戻ることにした。帰路はノンストップでタイムトライアルすることに。

ノンストップと言いつつ、峠から現れた地元のおっちゃんと1,2分立ち話してタイムロス。女郎蜘蛛トラップと猪の登場にだけ気を付けながら、足早に歩を進める。帰路でよく分かったが、畑地区側の方が勾配がキツく道の整備も行き届いてなくて、早々に峠のピークを越えて高須地区側の後半は比較的道の整備ができている緩やかな下り坂が続いていた。

二つの音戸大橋を高所から眺められる見晴台を過ぎて、高須の町に。再び音戸小の裏手の橋に着いた時、スタートから31分経っていた。おっちゃんとの立ち話時間を控除すると、ジャスト30分というところだった。

草刈り鎌を手持ちしていたので、帰りの道すがら、たびたび会合でお世話になっている「華鳩別邸」を1時間足らず草刈り。気になる縁側の雑草を中心に刈り取った。


能美島(江田島)フウドへ

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ランチは、能美島(江田島市沖美町)のフウドへ。8月にも訪問してお世話になった、後藤さんに会いに行く。

フウドでは、普段コワーキングスペース・コミュニティスペース・カフェが開かれているが、「チャレンジキッチン」としてフード提供を企画する人が出てきたときにレストラン的になる。この日は地の猪肉を使ったランチが出されると聞いていたので、その気に乗じてお邪魔した。

天気は快晴、夏と秋のハイブリッドな心地よい日で、フウドの施設の窓から見下ろす瀬戸内も美しかった。猪バーガーにマロウブルー茶をいただく。

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わたしは今日初めて知ったが、マロウブルーという青い花を蒸したハーブティーを飲んだ。文字通り、青紫な茶なのだが、ここにハニーレモンを垂らすと色がピンクに変わるのだ。

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お洒落ランチを頂き、後藤さんに挨拶を果たし、相席になった方とお友達になってフウドを後にした。若い人も気楽に集えるところがあるって、素晴らしいなと思った。

加えて、人がごった返してオペレーションが高効率化している都会と違って、田舎のコミュニティはマネージャーやスタッフの方の人徳が場に出るな、と感じた。フウドが居心地良いのは、多分に後藤さんやスタッフの方の人柄が寄与していると思う。

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能美島探索

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8月にはあまり見れなかった、能美島・江田島の北側を回ってみた。江田島市はザリガニの形だが、両手と頭を制覇した感じだ。

フウドはザリガニの左手の外側にあたる。まずはその左手の先を通って内側に行った。有名なETTA JAZZ CAFE前には多数車が駐まっていて、盛況ぶりがうかがえた。少し行くと、綺麗なビーチのある漁港へ出る。美能港だった。

左手の先にある三高地区では、牡蠣の養殖が盛んだった。右手の先である幸の浦地区も同様で、広島市に面した北側が牡蠣養殖のメッカであることを感じさせられた。

右手の内側を南下すると、中谷造船のドックが出てきた。さらに進んでザリガニの頭部に来ると、「島の病院おおたに」の裏手にある「ヒューマンビーチ長瀬」が目に止まった。シーカヤックとSUPがたくさん楽しんでいた。ザリガニの両手に囲まれて、ただでさえ波無い瀬戸内の中でも特に海面が穏やかなここは、まさにうってつけだろう。

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海自総本山と猫シティ

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ザリガニの頭部を通過して、今度は右手を内側からハサミの先に向かって北上。

右手のハサミのたもとに、海上自衛隊の基地(そして幹部候補生学校)が広がり、その道路挟んで向かいには江田島八幡宮が。ご祭神はホムダワケノミコト(品陀和気命=応神天皇)。参詣した時、1組の老夫婦がご祈祷されていた。

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海軍本拠地ゾーンを抜けて右手のハサミの内側を遡上。国道487号を江田島町津久茂で、ついに道がなくなって、江田島湾を出る船向けの安航祈願看板が聳え立っていた。

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再び国道487号を戻ろうとしたら、猫シティに遭遇。はじめは警戒されて遠巻きだったが、エンジン切って猫なで声を出して佇んでいたら、たちまちくつろぎ始めて猫シティが復活した。

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牡蠣パラダイス

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江田島町津久茂で国道487号を少し戻り、「国立江田島青少年交流の家」方面に抜けて、江田島町大須方面へ。ザリガニの右手を海沿いに北上。

途中、サイクリストと多数すれ違う。広島市内からもアクセスの良いこの地域は、サイクリストパラダイスと言えるかもしれない。

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右手の最北を西から東に海沿いに移動。幸ノ浦あたりでは対岸に広島市内が間近に見える。そして一面の牡蠣棚に牡蠣筏。そう、このエリアは日本で最も牡蠣生産の多い地域なのだ。

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程なく行くと、広島(宇品港)と30分で結ぶカーフェリーの船着場である切串港に。

そのまま、右手の外側を国道487号で南下、広島・呉とカーフェリーで結ぶ小用港に。

この二つの旅客港を比較すると、小用港の方が栄えていた。江田島の繁華街から近いからだろうか。バスやタクシーの数も小用港が圧倒的。STU48かと思う若い女子も船待ちしていた。音戸から車で40分くらいか。頭に入れておこう。

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江田島パラダイス

江田島の北半分を回ってみて、江田島はいろんなパラダイスだと分かった。


①牡蠣パラダイス

説明不要。至る所に牡蠣棚・筏があり、オイスターシティ感が充満。

②サイクリストパラダイス

広島市内、呉市内からのアクセスも良い上に、自然がたっぷりで海も山も楽しめる江田島は、中国地方のサイクリストパラダイスかもしれない。しまなみ海道(尾道~今治)が有名だが、しまなみ前後には立ち寄ると楽しいだろうと思う。

③釣りパラダイス

漁港には多数の釣り人が集っていた。偏光グラスで海を覗くと、普通に魚が見て取れた。釣り人には堪らん島だろう。

④海鳥パラダイス

そんな魚を浅瀬で捕獲すべく、サギなどの鳥が集っていた。また、カラスも集まるエリアもあって、野鳥パラダイス感があった。

⑤船パラダイス

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テトラ敷設船に、サルベージ船に、マツダの車を運ぶカーゴ船、カーフェリー、漁船と大小様々な船が島周辺を行き交っていた。

⑥猫パラダイス

津久茂では猫が通りを支配していた。

⑦内海アトラクションパラダイス

真夏のピークが終わったにもかかわらず、シーカヤックやSUPを楽しめる湾内のビーチが整備されていて、愉しむ人々が集っていた。
そういえば、フウド後藤さんもSUPサーファー・インストラクターだ。

江田島イイとこ一度はおいで、と言いたくなる島だった。

※江田島市の20万回再生を超えてバズった広報動画

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