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『極私的ライター入門』

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ライター歴36年の私が約20年前に自分のサイト(すでに消去)に載せていた「ライター入門」を、少しずつ再録していきます。 時代の変化で内容があまりに古くなっている部分は、適宜アップ…
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#取材相手

ライターが遭遇しやすいトラブル

一度はぶつかる(?)不払いトラブル フリーライターの仕事には、正式に契約書を取り交わすことなく、口約束のみで仕事が進行していくものが多い。そのためもあって、原稿料の不払いや、最初に提示された金額と振り込まれた額が違うといったトラブルが起こりやすい。 私自身、これまで不払いトラブルには3回遭遇したことがある。 そのうちの1回は、不払いの相手と仕事以外にいろいろなしがらみがあって、不本意ながら泣き寝入りした。 残りの2度は、すったもんだの末、回収に成功した。 1つは、ある編

インタビューの極意は「たいこもち」にあり?

相手を怒らせたら取材は失敗 国際政治ジャーナリストの落合信彦さん(いまなら「落合陽一のお父さん」と言ったほうが通りがいいか)は、初期作品『男たちのバラード』(集英社文庫)の巻末インタビューで、「インタビューのコツは相手を怒らせることだ」と語っている。わざと怒らせることによって隠されたホンネを引き出すのだ、と……。 だが、ライター諸氏はこんな言葉を真に受けてはいけない。   相手を怒らせることでホンネを引き出すなどという手法が通用するのは、反体制派ジャーナリストが国家権力の